エアコン室内機の取付に使いたい【カサ式アンカー】
※この記事は2023年2月3日に公開した記事ですが、らくらくボードアンカーの規格を追加、内容を修正し2023年8月8日に再度公開しました。
重い室内機を壁内で広がり強固に固定
中空壁用のアンカーはさまざまな種類が存在しますが、大まかにはカサ式とねじ込み式の2つに分類されます。ねじ込み式のアンカー(例: かべロックスケルトン、カベッコなど)は取り付けが容易ですが、重いエアコン室内機をしっかり固定するには強度が不足する場合があります。それに対して、機器メーカーが推奨する「カサ式アンカー」は、壁の内部で傘のように展開し、壁をしっかりと挟み込むことで高い固定力を実現します。したがって、エアコン室内機を取り付ける際には、「カサ式アンカー」の利用をオススメします。
なお、アンカーの引張強度は一般的にkN(キロニュートン)という単位で表されますが、これだけでは具体的な耐荷重が分かりにくいこともあります。そこで、以下にご紹介するカサ式アンカーについては、耐荷重を理解しやすいようにkgf(キログラムフォース)に換算してご紹介いたします。
インパクトドライバーで超速施工『エアコンボードアンカー』
インパクトドライバーでの施工を3つの簡単なステップに絞り、優れた強度を持つカサ式アンカーの『エアコンボードアンカー』。厚さ12.5㎜の石膏ボードに最大68kgf(約68kg)の耐荷重を誇り、10kgから20kgの重いエアコン室内機の堅固な固定に十分な性能を発揮します。これは唯一商標登録されたエアコンボードアンカーで、施工の手軽さと優れた耐荷重の双方を安心してお約束します。
品番 | ねじ径 | 全長 | 穿孔径 | 適合板厚 | 入数 |
MA1-30 | M4 | 45㎜ | 8.0~9.0 | 9.5㎜・12.5㎜ | 30 |
MA1-200 | 200 |
※あくまでアンカー単体の引張強度です。kgf=耐えれる重量ではありませんのでご注意ください。目安として考えていただければ幸いです。
下穴不要、電動ドライバーで簡単固定『ボードアンカー』
鋭い先端加工により、下穴不要で直接電動ドライバーで簡単に打ち込めるカサ式アンカーの『らくらくボードアンカー』。№2ドライバーまたは電動ドライバーを使用して締め付けてください。インパクトドライバーを使用すると、共回りにより穿孔径以上の穴が開く恐れがあるため、使用は避けてください。引張強度は、石膏ボード9.5㎜の場合は47.9kgf(約48kg)、12.5㎜の場合は61.2kgf(約61kg)で、室内機の固定に十分な能力を持っています。
品番 | ねじ径 | 全長 | 穿孔径 | 適合板厚 | 入数 |
RBA409 | M4 | 42㎜ | 9.0 | 5㎜~9.5㎜ | 30 |
RBA412 | 45㎜ | 9㎜~13㎜ | 30 | ||
RBA412T | 200 | ||||
RBA416 | 49㎜ | 10㎜~16㎜ | 30 | ||
RBA416T | 200 |
※あくまでアンカー単体の引張強度です。kgf=耐えれる重量ではありませんのでご注意ください。目安として考えていただければ幸いです。
共回り防止治具付きで確実固定『ボードファスナーB』
『ボードファスナーB』はコンクリートドリル9.0㎜で下穴を穿孔し、本体を挿入してねじで固定するカサ式アンカー。同梱の共回り防止治具を使用すれば確実な施工が可能です。引張強度は石膏ボード9.5㎜なら30.6kgf、12.5㎜なら34.6kgfで、室内機固定に十分な強さを持っています。また、ねじの脱着が可能で、用途に応じてフック形状やサラ形状などの異なるねじを使うこともできます。
品番 | ねじ径 | 全長 | 穿孔径 | 適合板厚 | 入数 |
B-409P | M4 | 32㎜ | 9.0 | 3㎜~10㎜ | 50 |
B-412P | 35㎜ | 5㎜~13㎜ | |||
B-416P | 38㎜ | 10㎜~16㎜ |
※あくまでアンカー単体の引張強度です。kgf=耐えれる重量ではありませんのでご注意ください。目安として考えていただければ幸いです。
「ボードファスナー」の施工を楽にする「ボードクイッカー」
ボードファスナーBを固定する際、電動ドライバーでも締め込むことが可能ですが、専用の『ボードクイッカー』を使用することで、腕への負担を軽減しながらさらに簡単で迅速な固定ができます。ボードクイッカーの先端部でアンカーを挟みこみ、ハンドルを握ると、ねじが押し込まれてカサが開いて確実に固定されます。特に集合住宅など多数の現場をこなす際には、専用工具の使用が必要不可欠です。
品番 | 用途 |
BQ-K | ボードファスナー専用 |
まとめ
エアコン室内機を固定する際は、機器メーカー推奨の「カサ式アンカー」を使用することがおすすめです。アンカーの耐荷重を確認する際には、kN(キロニュートン)表記の値を102倍してkgf(キログラムフォース)に変換するとイメージがしやすいかもしれません。
インパクトドライバーを用いた施工を希望される場合は『エアコンボードアンカー』を、また下穴を開けずにドリルドライバーなどで作業したい場合は『らくらくボードアンカー』を、そして確実な施工を求める際には『ボードファスナーB』を選択することをご検討いただければと思います。
佐々木瞭
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