給湯器の温水と追い焚きの往き戻り接続口は、少し前まではねじ接続が当たり前でしたが、最近ではCCH(QF16)が多くなってきました。そのため、CCH(QF16)接続の継手の種類は着実に増えています。CCH(QF16)のメリットは、何といっても施工時間が短いこと。また、ねじ接続と違って職人技が不要なため、施工品質が安定するというメリットもあります。本稿では給湯器のCCH(QF16)接続口を生かす変換継手をご紹介します。
CCH(QF16)継手の選択のポイント
専用のクリップを用いて抜け防止措置を施すだけで施工が完了するCCH(QF16)接続。0.2MPa未満という圧力条件を満たす温水暖房や追い焚きの配管に使用すれば、給湯器の取付、水圧検査、定期メンテ、修理のいずれにおいて大幅に時間短縮ができます。また、国内の熱源機メーカーでは事実上の統一規格でとされており、本体交換の際にも既存配管を生かせるというメリットもあります。CCH(QF16)継手の選定ポイントは主に、「用途」「管種」「価格」です。また、最近は機器メーカーによる試験を経ていない類似商品も流通しているようですが、流量が異なり暖房や追い焚きの能力がメーカー期待値に達しない場合がありますので注意が必要です。
熱源機の温水接続口ですぐに分岐するCHヘッダー
温水接続口は、ヘッダーの設置位置の違いで部材が異なります。「CHヘッダー(主管CCH)」を屋外に設置する熱源機に直付けする施工方法が最も一般的です。「CHヘッダー(主管CCH)」は戻り側、「CH熱動弁付ヘッダー(主管CCH)」は往き側につないでお使いください。
温水接続口の戻り側に接続する「CHヘッダー(主管CCH)」は架橋ポリエチレン管で分岐配管できる
CHヘッダー(主管CCH)は当日出荷!
温水接続口の往き側に接続する「CH熱動弁付ヘッダー(主管CCH)」は架橋ポリエチレン管で分岐配管できる
CH熱動弁付ヘッダーは当日出荷!
CCHをR・Rcねじに変換してヘッダーを離れた場所に設置する
暖房する回路数が多い現場では、ヘッダーを屋内に設置することが一般的です。なぜなら基礎を貫通する配管の本数を減らすことで開口径を小さくできるので、基礎の強度や住宅の断熱性能を損ねることなく多くの端末へ温水を送水することができるからです。
まず、熱源機の暖房接続口に本品を取付けてCCHをRねじまたはRcねじに変換します。次に管種に合わせたメスアダプターまたはオスアダプタ―のテーパねじ仕様を接続して、主管を宅内まで配管してからお好みの温水ヘッダーで分岐します。
「CCHオスアダプタ(R)」にメスアダを接続して管種変換する
CCHをRねじに変化する「CCHオスアダプタ(R)」は当日出荷!
「CCHオスアダプタ(Rc)」にオスアダを接続して管種変換する
CCHをRcねじに変化する「CCHオスアダプタ(Rcねじ)」は当日出荷
既存配管とフレキで結ぶCCHジョイントのGねじタイプ
暖房と追い焚きのどちらの用途にも使えます。例えば熱源機だけを交換し、既存配管は再利用する場合に便利です。既存の配管と本品をステンレスフレキ管で接続してください。とりわけ、既存の追い焚き配管はG1/2のパッキン当りであることが多く、「CCHジョイント(品番:CCHJ4G)」が便利です。
「CCHオスアダプタ(Gオス)」でGねじに変換してフレキや追い焚き用ホースを接続する
追い焚き配管にも重宝するCCHオスアダプタは当日出荷!
分岐しないで架橋ポリエチレン管を接続する
「CCHジョイント(品番:CCHJ-10A)」は、追い焚きと温水端末がひとつしかない高温往き戻りに使用されます。いずれの場合でも、熱源機のCCH(QF16)に架橋ポリエチレン管を接続した本品を取付けるだけです。ちなみにCCH接続には継手と熱源機を固定するために「CCHクリップ(品番:CCHC)」が必須ですが、CCHクリップがいらない樹脂製の「CCHジョイント(品番:CCHJ-10AJ1)」を用いればコストを落とせます。
架橋ポリエチレン管に変換する「CCHジョイント」
CCHを架橋ポリエチレン管用タケノコに変換する「CCHジョイント」は当日出荷
架橋ポリエチレン管に変換する樹脂製の「CCHジョイント」はCCHクリップ不要のスナップジョイント式
CCHクリップいらずで取り付けがカンタンな「CCHジョイント」は当日出荷
架橋ポリエチレン管に変換する「CCHエルボジョイント」
CCHを架橋ポリエチレン管用10Aタケノコへ変換する「CCHエルボジョイント」は当日出荷!
架橋ポリエチレン管に変換する樹脂製の「CCHエルボジョイント」はCCHクリップ不要のスナップジョイント式
CCHクリップいらずで取り付けがカンタンな「CCHジョイント」は当日出荷
CCHをCH(QF10)に変換してCH流量計やCH熱動弁を接続する
まだあまり普及していませんが、熱源機のCCH(QF16)をCH(QF10)に変換してから「CH流量計(品番:CH-FM)」や「CH熱動弁(品番:NB105)」を接続することができます。水圧テストをする場合などにも重宝します。
「CCHジョイント(CHメス)」と架橋ポリエチレン管の間にCH接続式の流量計や熱動弁を接続
CCHをCHに変換する「CCHジョイント(CHメス)」は当日出荷!
「CCHジョイント(CHメス)」は樹脂製だがクリップが必要な仕様
樹脂タイプのCCHジョイント(CHメス)も当日出荷!
戻り側用の「CH流量計」
0.5L/min~2L/minの測定調整ができるCH流量計は当日出荷!
品番 |
接続 |
流量範囲 |
CH-FM |
CH |
0.5~2.0L/min |
往き側用の「CH熱動弁」
送水温度を調整するCH熱動弁は当日出荷
品番 |
接続 |
取付方向 |
電圧 |
NB105 |
CH |
往き側 |
100V |
使用しないCCH接続口を止水する
熱源機の使用しないCCH接続口は「CCH止水栓(品番:CCHSB)」で止水する必要があります。なぜならCCH接続口にはバルブ機構がない為、止水栓を付けないと熱源機から循環水が垂れ流しになります。コストダウンには「CCHクリップ(品番:CCHC)」を必要としない「CCH止水栓(品番:CCHSBJ1)」がオススメです。
CCH止水栓
「CCH止水栓(品番:CCHSB)」は当日出荷
CCHクリップがいらないスナップジョイント式「CCH止水栓」
CCHクリップ不要でカンタンにCCHを止水できる「CCH止水栓(品番:CCHSBJ1)」
まとめ
熱源機の暖房および追い焚きの接続口は、職人技がなくても短時間で確実に接続ができ漏水の心配がないCCH(QF16)が主流になりました。CCH(QF16)継手の選定ポイントは主に、「用途」「管種」「価格」です。暖房用途では、床暖房などの低温側と浴室換気乾燥機などの高温側に分かれます。低温側は「CHヘッダー(主管CCH)」を戻り側、「CH熱動弁付ヘッダー(主管CCH)」を往き側に接続してお使いください。高温側はCCHクリップがいらない樹脂製の「CCHジョイント(品番:CCHJ-10AJ1)」を価格面でオススメします。これは追い焚き用途にもお使いいただけます。また、用途に関わらず既存配管を生かす場合は「CCHジョイント(品番:CCHJ4G)」でGねじに変換してフレキなどで接続すると便利です。