ねじ加工をもっと手軽に、簡単に!進化したREXの手動ねじ切り器『ドロップスレッダRD』
修繕の需要が多い今だからこそ、手動ねじ切り器が便利
現在、ねじ切り工具は加工の品質が安定している電動式が主流になっています。数をこなす必要があるのであれば、作業時間や対応管種、カバーできるサイズを考えればねじ切り機(パイプマシン)を選ぶのがベストです。
しかし先述の通り、昨今の職人の高齢化や、古くなった既設管の更新・修繕のようなちょっとした需要が増加したことで、電動式と比較してかさばらず軽量なものが多い手動式が重宝される場面が増えています。レッキス工業から発売された「ドロップスレッダRD」は、従来の手動ねじ切り器が抱えていた作業にかかる手間や課題を極力除き、より手軽に使いやすくした画期的な製品です。
手軽に使える手動ねじ切り器「ドロップスレッダRD」
手動ねじ切り器は加工に力も時間も要る上、チェーザ(ねじを作る刃の部分)をうまく管に喰いつかせてきれいに加工するには経験に依る微調整とコツが重要でした。まずはチェーザを規定よりあえて広い間隔にセットして甘めにねじを切り、食いつきやすくさせてから二度目に本来のサイズで切削する「二度切り」を行うことが多かったのです。同じ作業を2回行うぶん、当然作業にも時間と手間がかかっていました。
ねじ径調整いらず&交換が簡単なカセット型
「ドロップスレッダRD」の最大の特徴は、従来の手動ねじ切り器を使う上でネックだったチェーザの微調整=ねじ径の調整が不要な点です。「ドロップスレッダRD」本体はあらかじめチェーザがセットされたカセットヘッドとそれを装着するホルダーのみで構成されており、ヘッドはあらかじめ二度切りしなくていいような絞り設定で調整されています。そのため、作業前の準備は「ホルダーに付属のパイプハンドルを取付ける」「カセットヘッドをホルダーの溝に合わせて押し付け、セットする」の2工程で完了します。あとは従来同様、管を中のチェーザに軽く当てるように挿入し、こまめに切削油を差しながらハンドルを上下に動かしねじ切りを行います。
2~3山切れるまではヘッドを押し当てながら操作をする必要がありますが、以降は手を離しても安定してねじを切ることができます。二度切りの手間がなく、サイズ交換の際にもカセットヘッドを交換するだけで微調整は必要ないため、作業効率を大幅に向上させることができます。
「ドロップスレッダRD」製品動画 (レッキス工業株式会社 youtubeチャンネルより引用)
収納・持ち運びにも便利なキャリングケース付き
ホルダー・カセットヘッド・パイプハンドルをまとめて収納できるキャリングケースが標準付属しているのも嬉しいポイント。コンパクトなので使用頻度が高くなくても車載しておきやすく、狭い現場への持ち出しも容易です。また、付属しているカセットヘッドは15A・20A用のみですが、別売の25A・32Aのカセットヘッドを追加で用意した際にも問題なくケースに収められます。
なお、チェーザがヘッドに固定されているため、刃の欠けや摩耗によりねじが切れなくなった場合は従来の手動ねじ切り器(ベビーリード型など)や電動式のようにチェーザのみの交換ができず、カセットヘッドごと買い替える必要があることにご注意ください。
商品コード | ねじ切能力 | 標準付属品 |
1/2~1-1/4(15A~32A) | カセットヘッド(15A・20A用)×各1 ハンドル×2、キャリングケース×1 |
※25A・32Aのねじ切りには別売のカセットヘッドが必要です。
まとめ
レッキス工業から発売された「ドロップスレッダRD」は、従来の手動ねじ切り器が抱えていた手間や課題を極力除き、より手軽に使いやすくした画期的な製品です。既設配管の修繕で少しだけねじ切りをしたい場合や、ねじ切り機(パイプマシン)を置くスペースを確保できない狭い現場では特に重宝します。普段は電動式を使っているという方も、現場で電源が取れなくて困った……というときに備えて、導入を検討してみてはいかがでしょうか?
鈴木 彩香
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