集塵シャンクの使用写真

舞う前に切粉をキャッチできる『集塵シャンク』と『集塵パッド』

近年は性能の良い充電式クリーナーが登場しているため、施工後の掃除も大きな苦にはなりにくいです。しかし何も対策をせずに切粉が発生する作業をすると、意図しないすき間に入り込んで掃除が大変になるだけでなく、現場で使用している機械の故障をも引き起こしかねません。本稿では多くのホールソーを手掛けるミヤナガ社の集塵シャンク・集塵パッドをご紹介します。

切粉を掃除するのではなく切粉を舞わせない

2023年10月の石綿障害予防規則改正によってレベル3建材(成形板)まで規制対象が拡大されたため、2006年以前に建てられた建築物の改築・リノベーション・補修工事を請け負う多くの施工業者様が規制の対象となりました。マスクや防護服で保護することも重要ですが、切粉が舞う前にアスベスト対応の掃除機で吸引してしまうのも手のひとつです。

切粉が空気中に舞う前にキャッチ

ミヤナガ社の集塵シャンク・集塵パッドはホールソーで壁や床、天井を貫通する作業時に、切粉が舞う前に集塵機で吸引するためのアダプタです。集塵機はホースの外径がφ25もしくは内径がφ30〜38のタイプであれば使用可能ですが、アスベストを含んでいる恐れのある建物に対しては通常の集塵機は使用できません。そのような現場の際には、アスベスト対応の集塵機に関しての記事もありますので、こちらも参考にしてください。

ミヤナガ社のポリクリックシリーズを使うなら「集塵シャンク×集塵カバー」

普段使用しているホールソーがミヤナガ社のポリクリックシリーズであれば、「集塵シャンク」「集塵カバー」の組み合わせをおすすめします。「集塵シャンク」はこれ自身がポリクリックシャンクになっているためカッターとセンターピンの装着はいつもの方法と同様です。そこに「集塵カバー」と掃除機のホースを取り付けるだけなのでセットアップは非常に簡単です。

ポリクリックシリーズに使用可能な「集塵シャンク」

写真 品番 適合カッター 軸(軸径) 付属品
PCSKSSの写真 PCSKSS φ49以下 ストレート(10mm) 集塵ホースアダプター

キャップ

PCSKSSRの写真 PCSKSSR SDSプラス
PCSKLSNの写真 PCSKLSN φ50~φ225 ストレート(13mm)
PCSKLSRNの写真 PCSKLSRN SDSプラス

 

集塵シャンクと一緒に使用する「集塵カバー」

PCSJC100の組み合わせ例

図1 集塵カバー(PCSJC100)、集塵シャンク(PCSKLSN)、ガルバウッドコアドリル(PCGW65C)、センタードリル(PCGWCD225)、集塵機(T12/1)、充電式ドライバドリル(GSR18V55)を組み合わせた例。※PCGW65Cは実際にはコンクリート壁には使用できません。

品番 適応径 メーカー推奨径
PCSJC100 ~φ90 ~φ80
PCSJC145 ~φ135 ~φ125
PCSJC170 ~φ160 ~φ150
PCSJC240 ~φ230 ~φ220

「集塵カバー」は上記表の適応径以下のサイズのカッターに使用できますが、使用状況によってカッターがカバーに擦れることがあるためメーカーでは-10mmを推奨しています。

ポリクリックシリーズ以外や他社製ホールソーを使うなら「集塵パッド」

上記の「集塵シャンク」はポリクリックシリーズ専用のアダプタですが、同社のエスロックシリーズや、他社製のホールソーを使用する場面におすすめしたいのが「集塵パッド」です。「集塵パッド」は集塵機の吸引力で壁にくっつけて固定する方法のため、使用するホールソーの種類に指定はありません。

集塵パッド

SJP080の使用例

図2 集塵パッド(SJP080)、集塵シャンク(PCSKLSN)、ガルバウッドコアドリル(PCGW65C)、センタードリル(PCGWCD225)、集塵機(T12/1)、充電式ドライバドリル(GSR18V55)を組み合わせた例。※本来は集塵シャンクではなく通常のLシャンク(PCSKL)を使用します。

品番 適合 穴あけ面ごとの集塵機目安
天井
SJP038 ~φ38 消費電力600Wクラス 携帯型集塵機※
SJP080 ~φ80 消費電力1000Wクラス 消費電力600Wクラス※
SJP125 ~φ125 消費電力1000Wクラス
SJPV ~φ165 消費電力1000Wクラス
SJPL ~φ220 消費電力1000Wクラス

※レンガ壁にはワンランク上のパワーの集塵機を使用してください。

「集塵パッド」には専用のプレートが付属します。使用せずに集塵することも可能ですが、プレートを使用することでより効果的に集塵することができます。

まとめ

本稿ではミヤナガ社の集塵シャンク・集塵パッドをご紹介しました。同社のポリクリックシリーズを使用しているなら「集塵シャンク×集塵カバー」の組み合わせを、エスロックシリーズなど別シリーズや他社製のホールソーを使用しているなら「集塵パッド」を使用することで切粉が舞うのを抑えることができます。

ベストパーツオンラインショップ

  • シェア
  • twitter
The following two tabs change content below.

寺島 佳希

業務部所属。皆様の施工のお役に立てるような部材をご紹介します。
  • twitter
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
PAGE TOP
LINE it!
MAIN MENU SUB MENU