ちょっとした時短術!ケーブルの芯線を傷めず素早い被覆剥きができるトリッパーCX・F

電気工事を行う際、ケーブルの被覆剥きが必須です。絶縁性能や耐傷性能を確保するために被覆で固く覆われていますが、冬場は更に固くなってしまうので、カッターや電工ナイフでは苦労される方が多いです。そこで本稿では、鉛筆削りのような感覚で剥くことができる「トリッパーF(品番:TOR-1F)」「トリッパーCX(品番:TOR-1C)」をご紹介いたします。

専用工具を使ってカンタンに理想の被覆剥きを実現

従来の被覆剥きはカッターや電工ナイフで切り込みを入れてから、手やペンチを使って剥いていたので手間がかかっていました。今回ご紹介する「トリッパーF(品番:TOR-1F)」はVVFケーブル、「トリッパーCX(品番:TOR-1C)」は同軸ケーブル専用の被覆剥き工具ですので、これひとつで理想の被覆剥きが実現します。また、それぞれ専用工具ですので芯線を傷める心配がなく、女性でもカンタンに作業を行うことができます。

VVFケーブルにはトリッパーF

図1:被覆の表面と導体の間に切り込みを入れてペンチで剥き取り、黒色・白色の絶縁被覆も同様に剥き取ります。

VVFケーブルは低圧屋内配線で非常に多く使用される電線で、15A程度までの照明・コンセント回路への電源供給用ケーブルとして普及しています。一般的にVVFケーブルの被覆剥きは、図1のように表面に1周と導体の間にカッターで切り込みを入れてからペンチなどで剥き取り、絶縁被覆も同様の作業で剥き取っていました。

図2:1丁で切り込みから剥き取りまで行えます。

「トリッパーF(品番:TOR-1F)」は、図2の①②のように備え付けのカッターを使用して被覆に切り込みを入れて剥き取ります。挟んで切り込みを入れることができるので、被覆が固くなってしまった場合でも切り込みが入れやすくなります。また、図2の③④のように絶縁被覆は挟んで左右に回すだけで剥き取ることができるので芯線を傷つける心配がないのです。

図3:「トリッパーF(品番:TOR-1F)」は1丁から翌日出荷です。

品番 適合
TOR-1F VVFケーブル
TOR-1FH 替刃(TOR-1F用)

幅広く使用されているVVFケーブルですので、少しでも楽をして被覆を剥きたいという場合に「トリッパーF(品番:TOR-1F)」が便利です。手間のかかる作業を1丁で行えるうえに、コンパクトなのでポケットや作業袋に入れておいても邪魔になりません。

同軸ケーブルにはトリッパーCX

図4:同軸ケーブルは被覆が何層にもなっているため時間と労力がかかります。

同軸ケーブルはテレビとチューナの接続やネットケーブルとしてはもちろん、監視カメラなど幅広い使い道がある通信用のケーブルです。外皮・編組・アルミ箔・芯線と何層にも重なっている構造なので、作業には時間と労力がかかってしまうので苦労する方が多いです。

図5:指示通り順番に挟んで回すだけで剥き取ることができます。同軸ケーブルの種類によって使用する箇所が変わります。

「トリッパーCX(品番:TOR-1C)」は、同軸ケーブルの種類によって使い分けることができます。図5のように5Cタイプには青枠の1→2→3の順番に挿入することによって被覆剥きが完成し、3C・TVECX・TVEFCXタイプには緑枠のⅠ→Ⅱ順番に挿入し、編組を折り返して完成します。

図6:「トリッパーCX(品番:TOR-1C)」は1丁から翌日出荷です。

品番 適合
TOR-1C 同軸ケーブル
TOR-1CH 替刃(TOR-1C用)

同軸ケーブルの被覆剥きはとても手間に感じる方が多いですが、「トリッパーCX(品番:TOR-1C)」を使用すれば簡単に作業を行うことができます。ただし、7Cタイプの同軸ケーブルには使用できませんので注意が必要です。

まとめ

ケーブルは絶縁性能や耐傷性能を確保するために被覆で固く覆われていますが、冬場は更に固くなってしまうので、ケーブルの被覆剥きにカッターや電工ナイフを使用する場合だと苦労される方が多いです。しかし「トリッパーF(品番:TOR-1F)」「トリッパーCX(品番:TOR-1C)」を使用すれば、左右に回すだけで被覆剥きができるので、まるで鉛筆削りのような感覚で作業を行うことができます。

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