何が違うの?『バス用クサリ付ゴム栓』の選び方

浴槽の水漏れは、排水栓やゴム栓の経年劣化が原因であることが一般的です。本来は部品交換で簡単に直すことができる内容ですが、浴槽自体が長年使用されたものだと、部品がすでに製造終了していたり、互換性のある物が見つからなかったりとスムーズに調達できないことも。 結果、新たな部品に合わせて浴槽の対応箇所をまるごと交換する現場も珍しくありません。そこで本稿では、汎用品の『バス用クサリ付ゴム栓』の選び方についてご紹介します。

クサリ付ゴム栓式の浴槽は現調が必要

浴槽の排水栓は現在、「ポップアップ式」と呼ばれるワンプッシュで開閉できるモデルと、「クサリ付ゴム栓式」と呼ばれる昔ながらのモデルの2種類が主流となっています。比較的新しい「ポップアップ式」の場合は、浴槽の品番が分かれば補修部品を特定し入手可能です。しかし古い浴槽に多い「クサリ付ゴム栓式」の場合、メーカーや年代・方式・浴槽の大きさによって排水口径がかなり異なるため、現場の排水口径を事前に確認しその寸法に適合する汎用部品を調達しなければなりません。

バス用クサリ付ゴム栓の種類と選び方

一口に「バス用クサリ付ゴム栓」といっても、止水方式に違いがあったり、幅広いサイズに対応できるタイプであったりとその特徴は様々です。現場ごとの優先すべきポイントに合わせて選定しましょう。

効率重視!現調不要の「万能タイプ」

バス用万能クサリ付ゴム栓(品番:PH271)の画像

バス用万能クサリ付ゴム栓(品番:PH271)1個から当日出荷可能です。

バス用万能クサリ付ゴム栓(品番:PH271)の構成部品

浴槽排水口径に合わせて部品を組替え。27~48㎜の範囲内をこれ1つで対応できる優れものです。

前述の通り、クサリ付ゴム栓の交換には排水口径のサイズ確認のため、作業前の現調が必要です。しかし、お風呂のゴム栓交換のために2回現場に出向くのは効率が悪いとお考えの方には、「バス用万能クサリ付ゴム栓(品番:PH271)」がぴったりです。ゴム栓パーツが4種類同梱されており、これを組替えることで排水口径27~48mmと幅広い範囲に対応できます。また、深めの浴槽でも安心な長さ670mmの4.5mm玉クサリが付属していますので、これ一つで大抵の現場をカバーできます。

品番 適合排水口径 付属品
PH271 27~48mm 4.5mm玉クサリ(長さ670mm)

確実に止水して、水漏れを防ぐなら「W式」

W式ゴム栓の説明画像

図:W式ゴム栓と一般的なゴム栓の構造比較。W式は上面と内径側面の両方でより確実に止水できます。

バス用W式クサリ付ゴム栓(取付寸法:25~28mm)の画像

「バス用W式クサリ付ゴム栓(品番:PH27-○)」は1個から当日出荷します。

品番 適合排水口径(取付寸法A) 付属品
PH27-28 25~28mm 4.5mm玉クサリ(長さ670mm)
PH27-31 28~31mm
PH27-35 32~35mm
PH27-37 34~37mm
PH27-40 37~40mm
PH27-43 40~43mm
PH27-45 42~45mm
PH27-47 44~47mm

コストと性能のバランスで選ぶ場合は「バス用W式クサリ付ゴム栓(品番:PH27-○)」をオススメします。”W式”と呼ばれるバス用ゴム栓の特長は、”本体側面と上部のフタの2面で止水する”点です。一般的な側面止水のみのゴム栓に比べ止水性能が高く、なおかつ長期間維持されます。また排水口径に関しても、2mm程度の内径差なら同一品番で対応できるというメリットもあります。

価格優先ならノーマルタイプ

「バス用クサリ付ゴム栓(品番:PH29-○)」の画像

「バス用クサリ付ゴム栓(品番:PH29-○)」は1個から当日出荷いたします。

品番 適合排水口径(寸法D) 寸法d 付属品
PH29-28 28mm 23mm 3.2mm玉クサリ(長さ670mm)
PH29-30 30mm 23mm
PH29-32 32mm 26mm
PH29-35 35mm 30mm
PH29-37 37mm 32mm
PH29-40 40mm 36mm
PH29-43 43mm 37mm
PH29-45 45mm 38mm
PH29-47 47mm 40mm
PH29-50 50mm 45mm

排水金具の内径側面のみで止水する「バス用クサリ付ゴム栓(品番:PH29-○)」は、最もスタンダードなモデルです。取付寸法にフレキシブルさはありませんが、シンプルな構造ゆえにコストが抑えられるため現在も多く使われています。なお、ベストパーツオンラインで取り扱うクサリ付ゴム栓では、排水口径50mmの現場に対応するのはこのモデルだけとなっています。

クサリやヒートンだけの交換もできる

ちなみに、既存のクサリ付ゴム栓のクサリのみを交換したい場合は各種パーツ単体で手配可能です。交換するクサリがきちんと排水口まで届くよう、ヒートン(浴槽とクサリ付ゴム栓を接続する部品)から排水口までの距離を測っておくことをお忘れなく。

バス用ゴム栓クサリ

ステンレス製バス用ゴム栓クサリの画像

両端丸カン付のステンレス製バス用ゴム栓クサリ。全長500mm(品番:PU20-47-50)は当日出荷、全長670mm(品番:PU20-48-67)は翌日出荷で、いずれも1個から手配可能です。

品番 全長 適用 材質
PU20-47-50 500mm UB・浅型浴槽 ステンレス
PU20-48-67 670mm 汎用 ステンレス

「バス用ゴム栓クサリ」の中でも最もポピュラーなのが、浴槽に傷のつきにくい丸クサリタイプです。ポリバスやステンレス浴槽など、バランス釜と組み合わせるような深い浴槽には670mmタイプ(品番:PU20-48-67)、ユニットバスや浅型の浴槽には500mmタイプ(品番:PU20-47-50)が適しています。どちらもステンレス製で腐食しにくく、長く安心してお使いいただけます。なお、切断や継ぎ足しなどの長さ調整ができませんのでご注意ください。

バス用ヒートン

「バス用ヒートン(外締め式)(品番:U20-392)」の画像

浴槽とクサリ付ゴム栓を接続する「バス用ヒートン(外締め式)(品番:U20-392)」は1個から当日出荷です。

品番 取付ねじ 材質
U20-392 M5×0.8mm 黄銅

浴槽とクサリ付ゴム栓を接続するための部材が「バス用ヒートン(品番:U20-392)」です。浴槽外側から取付ける外締めタイプで、簡易な処置となる内締めタイプに比べ防水性が高く、グラつきのない美しい仕上がりになります。M5×0.8mmのボルトとワッシャーで締め込むことで固定する構造ですが、間に挟まる2枚のゴムパッキンで止水しますのでコーキング処理等は不要です。

まとめ

浴槽の水漏れは、排水栓やゴム栓の経年劣化が原因であることが一般的です。部品を交換しようにも、古い浴槽ですと純正の補修部品が 製造終了になっていることも多く、調達が難しい場合があります。そこでオススメしたいのが汎用品の『バス用クサリ付ゴム栓』。幅広い排水口径をカバーしたいなら「バス用万能クサリ付ゴム栓(品番:PH271)」、止水性能が長く維持されて交換頻度が少なく済むものなら「バス用W式クサリ付ゴム栓(品番:PH27-○)」、コスト重視なら「バス用クサリ付ゴム栓(品番:PH29-○)」など、現場ごとの優先すべきポイントに合わせて選びましょう。

※この記事は2022年12月21日に校正し、2024年5月31日に再公開しました。

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