ユニットバスのデッキ形混合水栓を取替える際、施工店様の手間となる問題が幾つかありました。例えば「ユーザー様がサーモスタット式を希望しているが品揃えが少ない」「外観では湯水の立ち上げピッチが分からない」という経験をされたことはありませんか。本稿では、ユニットバスのデッキ形混合水栓をツーハンドル式からサーモスタット式に取替える際にお使いいただきたい「デッキ形可変ピッチサーモシャワー混合水栓」を紹介します。

※この記事は2019年5月23日に公開した記事ですが、TOTOを新商品に入れ替え、その他も修正し再度2020年8月28日に公開しました。

ツーハンドルからサーモ水栓への入替えがカンタン

ツーハンドル式は、湯・水の吐水量をユーザー自身で調節して適温にしなければならず、他の場所でお湯を使用すると急に冷たい水が出て、反対に止水すると熱いお湯が出湯されます。さらにデッキ形の場合は、サーモスタット式の選択肢が少なく入替えの提案が困難でした。こうした問題を解決するのが、「デッキ形可変ピッチサーモシャワー混合水栓」。これなら、取付ピッチ85mm、102(100)mm、120mmの3種類に対応できます。

ユーザー様の希望に添った設置が可能な3アイテム

以下3アイテムからお選びいただければ、ほとんどのデッキ形水栓を交換することが可能です。

湯水が分かりやすく安全性が高いSANEI

湯水の視認性が高く安全性が確保されているのがSANEIのメリットです。アパート物件等の入居者が多様な現場に最適です。

取付ピッチをスライド式で調整する

SANEI製「サーモシャワー台付混合栓（品番：SK7810-S9L20）」の最大の特長は、本体が前後しない左右スライド式を採用している点です。本体が前後しないことによって、奥行がない箇所も含めてほとんどの水栓交換に使用できます。

取り付けピッチは、上座金の調整穴を座面裏側のピンにはめ込み、固定シートの穴をピン部に押し込んで固定して調節します。

品番	仕様	パイプ長
SK7810-S9L20	一般地・寒冷地共用	200㎜
SK7810-S9L24	一般地・寒冷地共用	240㎜
SK7810-S9L30	一般地・寒冷地共用	300㎜

ストレスのない握りやすいハンドルのKVK

KVK製「サーモシャワー台付混合水栓（品番：KF3011T）」は、切替ハンドル・温度調節ハンドル共に、ハンドルの正面と後ろ側の「ダブル突起レバー」を採用しています。石けんのついた手や握力のない方でも、握りやすさ・回しやすさが一段とアップしたハンドルはKVKならではのアイデアです。ユーザー様にも案内しやすい工夫ではないでしょうか。

取付ピッチを回転式で調整する

取付けピッチの調整が回転式で簡単にピッチを変更することが可能です。取付け足を回転させ任意のピッチに合わせてビスで固定します。ピッチによっては壁との離隔に制限がありますので注意が必要です。

品番	仕様	パイプ長
KF3011T	一般地	190㎜
KF3011ZT	寒冷地	190㎜

高級感あふれるボディが人気のTOTO

TOTO製「サーモシャワー台付混合水栓（品番：TBV03424J）」は、みなさんもご存知の通り水栓金具トップメーカーです。高級感のあるボディで浴室の雰囲気もガラッと変えてくれます。ツーハンドルからの交換となればユーザー様も喜んでいただけるデザイン性の高さです。また、シャワー切替ボタンを押すと3種類に切替わるのはTOTOならではのアイデアです。

取付ピッチを回転式で調整する

取付けピッチの調整が回転式なので簡単にピッチを変更することが可能です。取付け足を回転させ任意のピッチに合わせてビスで固定します。ピッチによっては壁との離隔に制限がありますので注意が必要です。

品番	パイプ長
TBV03424Z	300㎜

まとめ

デッキ型サーモを交換する際、施工店様の手間となる問題が幾つかありました。そんな現場の声にお応えし、問題を解決するのが「デッキ形可変ピッチサーモシャワー混合水栓」です。可変ピッチ式を在庫していれば、3種類の取付ピッチに対応するので「現調しなくていい」「在庫が1種類で済む」といったメリットがあるのです。