座付継手には、座付チーズ、座付給水栓チーズ、座付水栓チーズといった、名称が微妙に異なる固定用チーズ継手が存在します。これらは用途や設置場所によって異なる点があります。この記事では、給水給湯リフォームに欠かせない樹脂管用座付チーズの選定ポイントを解説します。

用途や組み合わせる部材で使える継手の種類が変わる

リフォームや水栓の増設では、露出配管が一般的です。給湯器の交換時も同様ですが、仕上がりや結露対策、傷防止、火傷防止などのために化粧カバーの使用が増えています。ただし、化粧カバーや給水栓ボックスに組み込む継手はサイズや座の位置により限定されるため、適合する製品を選ぶ必要があります。

化粧カバーを使わない工事の場合は「座付チーズ」がオススメ

継手を間柱などに固定し、横型の万能ホーム水栓を取り付ける場合や、水撃低減器や吸気弁を設置する際に重宝します。座付チーズは広い座面をビス4点で固定でき、荷重や衝撃にも耐えます。他の化粧部材と組み合わせずに使用する際に便利です。

埋設もできる青銅製の座付チーズ

耐食性や耐摩耗性に優れた青銅製座付チーズは、埋設にも対応します。特に塩害地や地下水エリアなど腐食が心配な場所に適しています。

品番	材質	ねじ	樹脂管
WT6-13C-S	青銅	Rp1/2	13A
WT6A161316CS	青銅	Rp1/2	16A

高いコスパが魅力の黄銅製座付チーズ

加工性に優れた黄銅製座付チーズは、価格の安さや流通量で人気があります。ただし、応力腐食割れや脱亜鉛腐食のリスクもあるため、設置環境を確認して選ぶことが重要です。

品番	材質	ねじ	樹脂管
WT6-13-S	黄銅	Rp1/2	13A

座付チーズの注意点：人気の化粧カバーへの不適合性

座付チーズは便利ですが、特定の化粧カバーや給水栓用チーズボックスには取り付けできません。例えば、未来工業のRMモール給水栓用チーズボックスや因幡電工のリフォームダクト給水栓用チーズカバーとの互換性に注意が必要です。

化粧カバー使用時のベストチョイス：専用継手の選定とその利点

給水給湯配管用の化粧カバーは、メーカーやサイズによって使用できる継手が限られます。特に水栓を取り付ける際の化粧ボックスでは、適合する継手を選定することが重要です。

未来工業製のRMモールに最適：カスタムフィットの給水栓チーズ選び

未来工業製のRMモールは、その豊富なラインナップと多様なサイズ展開により、多くの現場で高い人気を集めている部材です。このRMモールの給水栓用チーズボックスに適合する座付給水栓チーズは、モールのサイズに応じて、2種類の中から選択する必要があります。

サイズ20と25に合う「WT7型座付給水栓チーズ」

モールサイズ20と25用の給水栓チーズボックスに適合するオンダ製作所製の座付給水栓チーズ（品番：WT7-13C-S）は、未来工業のRMモール専用に設計されており、ボックス内に完璧にフィットします。さらに、青銅製であるため、耐腐食性と耐摩耗性に優れており、長期間にわたる使用にも適しています。

品番	材質	ねじ	樹脂管
WT7-13C-S	青銅	Rp1/2	13A

サイズ13のRMモールには未来工業のワンタッチSタイプ継手が唯一の選択肢

サイズ13の給水栓用チーズボックスに適合するのは、未来工業のSタイプ継手「13M用座付給水栓チーズ（品番：STZRM3-13A15）」のみです。

品番	材質	ねじ	樹脂管
STZRM3-13A15	青銅	Rp1/2	13A

因幡電工製のリフォームダクトのための専用設計：完璧なマッチングと実用性

因幡電工のリフォームダクトには、未来工業のRMモールと同様に、「13」と「20」のサイズ規格が存在します。これらのサイズに対応するため、給水栓用チーズカバーに適合する専用継手が2種類用意されています。樹脂管やリフォームダクトのサイズを基にして、適切な継手を選定することが重要です。

因幡電工リフォームダクトのサイズ13と20に完璧にフィットする「WT28型座付水栓チーズ」

因幡電工のリフォームダクトサイズ13と20に対応するオンダ製作所の「WT28型座付水栓チーズ」は、専用設計により給水栓用チーズカバー内に完全に収まる設計です。黄銅製のボディはコストパフォーマンスに優れており、設置個所の多い現場に向いています。

品番	材質	ねじ	樹脂管
WT28-13-S	黄銅	Rp1/2	13A
WT28A-161316-S	黄銅	Rp1/2	16A

まとめ

座付チーズ、座付給水栓チーズ、座付水栓チーズなどは用途や設置場所によって異なります。単独で使用する際は座付チーズ、配管化粧カバーを使用する際は座付給水栓チーズや座付水栓チーズを選び、専用に設計されたボックス内に収まる継手を選定してください。