機器や配管の天井吊り下げ部材で、高さ調整能力に最も優れる寸切ボルト（全ネジボルト）。しかし、本数が増えていくほど、バリ取りや作業性に不便を感じます。本稿では、いよいよ手が届く価格になってきた「充電全ネジカッター（品番：EZ45A8LJ2G-B）」をご紹介します。

寸切ボルト径に合わせて製品を選ぼう

売れ筋となっている全ネジカッターは、ケース付フルセットで約7万円程度の製品。ここではW3/8またはM10に切断対象を限定することで価格を抑えた「充電全ネジカッター（品番：EZ45A8LJ2G-B）」をピックアップしてみました。

上向き切断もできる

品番	切断能力	質量
EZ45A8LJ2G-B	W3/8、M10	3.3kg

【付属品】プラスチックケース、急速充電器、18V5.0Ah電池パック×2個、W3/8純正刃、切りくずキャッチャー、ガイド、六角レンチ(対辺4mm)、肩掛けベルト、刃固定ボルト

切断能力は、付属品の純正刃で軟鋼W3/8・ステンレスW3/8、別売品の純正刃でM10の軟鋼（別売）までと限定されますが、天井埋込形や天井カセット形のエアコンなどの設備機器や配管や給排気筒の支持金具の吊り下げ、そして配線器具の取付には十分。小型で取り回しが容易な重心バランスを誇る「充電全ネジカッター（品番：EZ45A8LJ2G-B）」は、床置きはもちろん、上向きでも切断できます。それも14.4Vと18Vの2電圧対応のデュアルシリーズですから、上向き作業時はとっても軽い「18V3.0Ahリチウムイオン電池パック（品番：EZ9L53）」や「14.4V2.0Ahリチウムイオン電池パック（品番：EZ9L47）」に交換すれば負担はさらに軽減されます。

他の何よりもPanasonic製全ネジカッターの魅力は、最小切断長さが約20mmという点。自社の蛍光灯器具を薄型LEDに交換する作業を前提に開発されているようですが、他の設備機器にとっても既存のボルトを更に短くする作業は数多くあります。設備機器の入替工事が多い施工業者様であれば一度使ったら止められないツールです。

バリが出にくい斜めカット

ディスクグラインダ、マルノコ、セーバーソーなどを使用して切断した場合、寸切ボルト（全ネジボルト）にバリが出てしまい、バリ取り作業を行わなければいけないので時間がかかっていました。「充電全ネジカッター（品番：EZ45A8LJ2G-B）」なら、寸切ボルトに合わせて斜めカットをするので従来と比べてバリが出にくくなります。図２の通り、固定刃側はどうしてもバリが出るのでバリ取り作業はなくなりませんが、従来と比べれば作業時間を大幅に短縮させることができます。

切りくずキャッチャーが搭載

寸切ボルトの切りくずは「腰袋に入れておいて後から捨てる」という方が多いですが、切りくずキャッチャーが搭載されている「充電全ネジカッター（品番：EZ45A8LJ2G-B）」を使えば腰袋に入れる手間がなくなり、まとめてポイ！と捨てることができます。

引っ掛けフック付で転落防止

引っ掛けフックがない一般的な電動工具を使用している場合、脚立の天板に置いて足で固定したまま作業を続けなければならず、商売道具が落下しないか心配でした。その点、「充電全ネジカッター（品番：EZ45A8LJ2G-B）」には引っ掛けフックが付いているので、脚立に引っ掛けて不安なく両手で作業を行えます。

まとめ

寸切ボルト（全ネジボルト）は、機器や配管の天井吊り下げ部材として高さ調整能力に最も優れる部材です。しかし、ディスクグラインダ、マルノコ、セーバーソーなどを使用していては、本数が増えても量のメリットは活かせません。設備機器の入替工事が多い施工業者様であれば、「充電全ネジカッター（品番：EZ45A8LJ2G-B）」を購入するのがオススメです。特に上向き作業が多く、既存の全ネジを更に短くすることがあるならば一度使ったら止められないツールです。