ドレン配管にVE管を選んで家の外観を美しく仕上げる

「とりあえず塩ビ管でいいから」とドレン配管をおざなりにしていないでしょうか?エアコンだけでなく、給湯器や換気装置といった設備もドレン配管が必要になってきました。しかしそのドレン配管の耐候性や、意匠性を気にしていない施工業者様は多いのではないでしょうか。本稿では、そうした施工業者様の参考になるよう、意匠性と耐候性を併せ持つ硬質ビニル電線管(VE管)ですべてを賄う使い方をご紹介いたします。

意匠性、耐久性に優る高耐候性のVE管

屋内や壁内のドレン配管として、ACドレンパイプを使って結露対策をするのは当たり前。それに対し屋外に露出するドレン配管には、耐候性がある塩ビ管(VP管)ドレンパイプ(DP管)を使う施工業者様が多いのではないでしょうか。しかし、近年ではダークな色の外壁や、配管色を窓枠の色などに合わせるといった色使いも増えているため、グレーとミルキーホワイトの2色だけではあまりに芸がありません。硬質ビニル電線管(VE管)なら6色の豊富なカラーで意匠性を高められるうえ耐候性が付与されていて耐久力も抜群です。しかも、外径寸法はどれも同じなので導入のハードルはありません。

耐候性抜群!生まれ変わったVE管

VE管の耐候性比較

図1:VE管なら直射日光が当たる場所であっても長期間にわたり美観が保たれます。

仕様変更された未来工業のVE管は耐候性抜群です。図1の通り、スーパーキセノンによる放射試験では、約1500時間放射しても変色が目立たないという試験結果が出ています。長期にわたり美観に優れるため、ユーザーが気持ちよく生活することができます。

※スーパーキセノン方式は紫外線放射照度が太陽光の3倍(180W/m²)ある促進性の高い試験です。

豊富なカラーリングであらゆる外壁に対応

硬質ビニル電線管(VE管)の画像

図2:「硬質ビニル電線管(VE管)」は、6色全サイズが1本から当日出荷です。(呼び径14はベージュのみの取り扱いです。)

電線引き込みに使用されるVE管は、外壁材に馴染むようベージュ(J)、ミルキーホワイト(M)、グレー(G)、ライトブラウン(LB)、ブラック(K)、チョコレート(T)の6色をラインナップ。これまではベージュがよく売れていましたが、最近ではガルバリウム鋼板などに合わせたブラックやグレーの需要も高まっています。

呼び径 品 番 全長
14 VE-14J2 ベージュ 2m
16 VE-16J2 ベージュ
VE-16G2 グレー
VE-16M2 ミルキーホワイト
VE-16LB2 ライトブラウン
VE-16K2 ブラック
VE-16T2 チョコレート
22 VE-22J2 ベージュ
VE-22G2 グレー
VE-22M2 ミルキーホワイト
VE-22LB2 ライトブラウン
VE-22K2 ブラック
VE-22T2 チョコレート
28 VE-28J2 ベージュ
VE-28G2 グレー
VE-28M2 ミルキーホワイト
VE-28LB2 ライトブラウン
VE-28K2 ブラック
VE-28T2 チョコレート

どれも同じ外径寸法なのでサイズ選びも問題なし

下表は、塩ビ管(VP管)硬質ビニル電線管(VE管)ドレンパイプ(DP管)ACドレンパイプの呼び径と外径を比較したものです。実は、呼び径こそ管種により異なりますが、~22サイズまでの外径寸法はどれも同じです。

塩ビ管

(VP管)

硬質ビニル電線管

(VE管)

ドレンパイプ

(DP管)

ACドレンパイプ
呼び径 外径 呼び径 外径 呼び径 外径 呼び径 外径
13 18 14 18 14 18
16 22 16 22 16 22
20 26 22 26 20 26
25 32 25 32 20 32
28 34

唯一の注意点はVE管の向き

VE-16LB2の写真

図3:VE-16LB2の印字例です。施工する際にはこの印字は見せたくありません。

実際に施工する際に注意すべき点は図3に示したような印字の向きです(流路方向などは指定ありません)。せっかく外壁に合うVE管を選んだのに、このような印字が見えてしまっては元も子もありません。印字を外壁側に向けるなど、ユーザーの目に入らないようなひと工夫で満足度がグッと高まります。

まとめ

これまでは、屋外のドレン配管としてエアコンにはドレンパイプ(DP管)、エコジョーズにはVP管が多く採用されてきました。特に、VP管は調達しやすいという利点からよく利用されていますが、グレー色ではユーザーに喜ばれるプロの仕上げにはなりません。DP管にはミルキーホワイト色があるものの、金属系や近年人気のあるダークな色の外壁にはマッチしません。その点、硬質ビニル電線管(VE管)なら、ベージュ、ミルキーホワイト、グレー、ライトブラウン、ブラック、チョコレートの6色から選ぶことができる上、同色のサドルや継手もラインナップがあります。しかも高耐候性ですから変色の心配も低減できます。さらに、外径寸法はVP管やDP管と同じなので施工方法はこれまでと変わりません。以上から、ドレン配管にはVE管をオススメいたします。

※この記事は2020年6月22日に公開し、修正を加え2021年10月26日、2022年8月8日、2024年5月22日に再度公開しました。

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寺島 佳希

業務部所属。皆様の施工のお役に立てるような部材をご紹介します。
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