アンカー打ち込み作業をラクに!手軽に解決する方法とは?
そのような現場でも作業者の負担が軽減され、かつ工数も削減できる施工方法とは何でしょうか?
下穴までは従来同様の作業
打ち込み式アンカーを施工する際は、まず「下穴を開ける」ことから始まります。穴の位置決めをし、ハンマードリルを使用してコンクリートドリルで規定深さまで穴開けします。ダストポンプで切粉を取り除けば下穴の施工は完了です。(余談ですが、現在はダストポンプの代わりに充電式エアダスターを使用される方も多いようです)
ここまでは現状どんなケースでも同じ工程を踏むことになる為、作業の簡略化はできません。では、打ち込み作業はどうでしょうか?
従来は『ハンマー』で打ち込む
従来、打ち込み作業にはハンマーを使用します。打ち込み専用のアンカーハンマーも用意されておりますが、一般的なプラスチックハンマーでも作業は可能です。作業自体は単純で、下穴に差し込んだ打ち込み式アンカーの芯棒の頭をハンマーで叩き、頭の部分がねじ部に密着すれば施工完了です。打ち込む本数が少ない場合の作業は容易ですが、本数が増えると工数が増大し、手間がかかります。
M10サイズまでなら『マシンホルダー』
アンカーサイズがM10以下の貯湯タンクの場合は『マシンホルダー』の活用をおすすめします。『マシンホルダー』とは、軽量ハンマードリルと組み合わせて使用するアンカー打ち込み専用の工具で、サンコーテクノ様から発売されております。施工時間の短縮はもちろん、特に狭所や連続作業の際に威力を発揮します。
マシンホルダーの施工方法はこちらの動画でも確認できますので、ぜひ参考にしてみてください。
M12サイズ以上の貯湯タンクには・・・?
アンカーサイズがM12以上の貯湯タンクの場合でも、施工時間が短縮できる『アンカー打ち込み機』という工具が存在します。アンカー打ち込み機は、オールアンカー専用の電動油圧マシンです。付属部品のプッシュナットをアンカーにセットして下穴に挿入し、スイッチを入れると、油圧の力でアンカーを押し込み、約3秒で施工が完了します。油圧式なので打ち込む音がせず、騒音が気になる集合住宅などの機器取替え時にも利用できます。また、ヘッド部が360度回転するため、狭い場所でも施工が容易です。
品番 | 電源 | サイズ | 質量 | 販売単位 |
SD-365R | AC100V | L365×W89×H200 | 4kg | 1台 |
角部やアンカー位置上部に障害物がある場合は、L型ヘッドの打ち込み機(品番:SD-308R-LH)を使用すればスムーズに施工ができます。そのほか、バッテリー式のコードレスタイプ(品番:SD-2036-CL)もラインナップされており、電源が確保できない現場にも対応可能です。
唯一のネックはコスト面です。どの機器も気軽に手を出せない価格なのが非常に残念ですが、確実にハンマーでのアンカー打ち込みにかかる時間や手間を大幅に削減できます。さらに、正確な位置に固定できるため、施工ミスや修正作業の必要性も低減されます。コスト面をカバーする良好なパフォーマンスで、打ち込む本数が多い施工業者様は検討の余地があります!
『アンカー打ち込み機』の施工方法は以下の動画で確認できますので、ぜひご参考ください。
まとめ
現場での職人の高齢化や労働力不足が叫ばれる中、作業の効率化や省力化が求められています。今回ご紹介した『マシンホルダー』と『アンカー打ち込み機』は、作業者の負担を軽減し、施工時間を大幅に短縮します。加えて経験値に依存しない、安全確実な施工が可能です。光熱費の高騰が続き、一部は補助金の支援もあるため、エコキュートを始めとするハイブリッド給湯器の設置台数は年々増加しています。将来的な機器の取替え需要も見据えて、専用工具の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
ベストなパーツでは、施工業者様の住宅設備部材に関わる小さな疑問やお困りごとの解決のお手伝いをさせて頂きます。
※2019年7月16日に公開された内容を、校正し直して2024年4月11日に再度公開いたしました。
佐藤 陽子
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