寒冷地や特殊条件に対応!エコキュート貯湯タンク室内用金具
エコキュートは一般的に「屋外」に設置されますが、寒冷地エリアやマンション、敷地内に設置スペースが設けられないといった場合は貯湯タンクを「室内」に設置することも少なくありません。屋内設置のエコキュートの設置条件とはどういったものがあるのでしょうか?
屋内設置のエコキュート
貯湯タンクから放出される熱やヒートポンプから排出される冷気が室温に大きく影響するため、一般的にエコキュートは屋外に設置されます。しかし冬場の外気温が低い寒冷地エリアや、屋外に設置場所が確保できないマンションなどでは屋内にエコキュートの貯湯タンクを設置するケースが見られます。
屋内に設置する場合、外気温の影響を受けにくく、配管の凍結防止や、貯湯タンクから放出される熱が暖房に付加されるといったメリットもあります。ただし、夏場は室温が高くなる可能性があることや、ヒートポンプユニットは室内に設置できないなどの注意点もあります。
また、屋内設置用のエコキュートには漏水センサー機能が搭載されています。家財が濡れてしまったり、階下への水害防止のため、万が一水漏れした場合には給水をストップできるように設定されています。
貯湯タンクの設置場所
エコキュートの貯湯タンクは、かなり重量がかさみます。タンクサイズにもよりますが、空の状態で重量100kg、お湯をいっぱいにためて満タン状態で500kgもの重さになるクラスもあります。災害時の耐震性能も気になるところです。屋内にエコキュートを設置する場合には、重量のある貯湯タンクを据え置くための十分な強度が確保されていること、転倒防止策を講じることが必要条件となります。
エコキュート貯湯タンク室内設置用金具
屋内での貯湯タンクの設置には「日晴金属 EQ-TS-A エコキュート貯湯タンク室内用金具」を使用することで十分な強度を得ることができます。EQ-TS-Aは、国土交通省告示の「250以上600kg以下の機器に対し3本以上の固定をする場合に十分な引張耐力が得られること」も試験確認済みです。
設置条件には以下の確認が必要です。
- 設置場所が地階及び1階の室内であること。
- 満水時の貯湯タンクが600kg以下であること。
- 木質床の表面が平滑、水平であること。
- 満水時の貯湯タンクの重量に十分耐えうる床であること。
- 床合板が構造用合板JAS2級以上または構造用パネルJAS3級以上で板厚が12~28mmのものであること。
商品コード | 適合タンク | 販売単位 |
EQ-TS-A | 3本脚・満水時重量600kg以下 | 1セット |
※もし板厚が21mm未満の場合は別売の床補強板(商品コード:EQ-TSH)を使用して、床裏を補強してください。
注意点
次のような場合は使用できませんので、ご注意ください。
・床の腐食が著しい場所、湿気が激しい場所への取付け
・貯湯タンクの脚が極度に大きい場合の取付け
・築10年以上の建物への設置
・床暖房が設置された場所への取付け
・木質以外の床への取付け
・板厚が21mm未満の剛床(根太レス)工法の場合
・貯湯タンクの満水時600kg以上になる場合
屋内設置する場合、漏水しても排水処理できるよう防水処理等を実施してください。
まとめ
寒冷地やマンションなど、屋外に設置スペースが確保できない場合には、エコキュートの貯湯タンクを室内に設置することも可能です。屋内設置には、凍結防止や暖房効果といったメリットがありますが、設置場所の強度など、いくつかの条件を満たす必要があります。特に重量のある貯湯タンクの設置には、床の耐荷重性能や補強が求められ、専用の設置金具(商品コード:EQ-TS-A)を使用することで安全性が確保されるので、安心して利用することができます!
佐藤 陽子
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