
埋設表示ピン設置で、事故を防ぐ。
戸建て住宅や施設の敷地内にガス管を埋設した後、その存在を明確に示す表示を行っていないケースが意外と多く見受けられます。実際に、「後から業者が掘削してガス管を破損してしまった」「どこに埋めたのか分からなくなった」といった事故やトラブルが起きるのは、表示不足が原因ということも。そんな時に大事になるのが『埋設表示ピン』の設置です。
なぜ表示が必要なのか?
ガス事業法に基づく技術基準では、損傷防止のために「適切な措置」を講じることが義務付けられています。
この「適切な措置」の中には、地表に表示杭を立てることや、地中に警告シートを設置することなどが含まれており、『埋設表示ピン』の設置は、法令に準拠した正当な対策のひとつです。特に、敷地内であっても将来的に所有者が変わる可能性があったり、外構や駐車場工事などで掘削作業が発生するリスクがある場合には、事実上の表示義務があると考えておくべきでしょう。
ユニットの埋設表示ピンの特徴
ベストパーツオンラインでは現場に合わせたユニット製の5種類の埋設表示ピンを扱っています。この製品の特長は、まず視認性に優れている点です。黄色を基調とした「ガス」表記は非常に目立ちやすく、作業員や関係者にとっての注意喚起として十分な機能を果たします。表示部分はポリカーボネート樹脂の下に封入されているため、摩擦や紫外線による劣化にも強く、長期間にわたって鮮明なまま表示が保たれます。本体は耐食性に優れたステンレス製。屋外の過酷な環境でも安心して使えます。
また、設置方法も明快で、コンクリートドリルで穿孔したあと、接着剤または充填剤を流し込み、ピンを差し込むだけで完了します。ハンマーなどで叩き込む必要はなく、むしろ推奨されていません。誰でも丁寧に、確実に施工できる設計です。
ユニットの埋設表示ピン
商品コード | 表記 | サイズ |
480-816 | ガス文字表記あり矢印なし | 25×66mm |
480-817 | ガス+矢印右方向 | |
480-818 | ガス+左方向から上矢印 | |
480-819 | ガス+右方向から上矢印 | |
480-820 | ガス+矢印右方向+下方向 |
まとめ
敷地内のガス管を「見える化」することは、お客様や施工主にとっての安心だけでなく、法令への配慮や、誠意ある仕事の証明にもつながります。一見小さな『表示埋設ピン』であっても、それが設置されているかどうかで、数年後、数十年後の安全性や工事のスムーズさは大きく変わってくるかもしれません。「見えないものこそ、見えるようにする」。その発想が、次の事故を防ぎ、信頼される現場をつくります。

楠功央

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