
3種類に絞られ分かりやすくなった【ガス迅速継手】の使い方
※この記事は2018年12月12日に初めて公開し、2020年10月15日と2021年12月29日に仕様変更などを反映し再公開を行いましたが、一部の商品が廃番になったため2023年7月21日に再度公開いたしました。
3種類に絞られ分かりやすくなったガス迅速継手
従来のガス燃焼器具や「ヒューズガス栓」の接続口はφ9.5ホースエンドでしたが、両端に迅速継手が付いたいわゆる「ガスコード」を前提としたガス燃焼器具と、どちらでも接続できる「ヒューズガス栓」が混在していたため、様々なパターンに応じた変換継手が必要でした。しかし、これまで10種類ほど存在していた迅速継手が3種類に限定されたことで、選定がしやすくなりました。
コンセントガス栓をφ9.5ホースエンド口に変換するスマートな選択
「ゴム管用ソケット(品番:QGS10)」を使用すれば、「コンセントタイプのヒューズガス栓」と「LPガス用ゴム管」や「都市ガス用ソフトコード」と簡単に接続できます。この迅速継手はSL兼用型で、接続部が可変するため、在庫を従来の半分に削減できる利点があります。
さらに、完全接続時には青のセーフティラインが表示され、高い安全性を提供します。また、多重シール構造になっているため、万が一メインシールに髪の毛などの異物が付着してもガス漏れの心配がありません。
なお、「LPガス用ゴム管」や「都市ガス用ソフトコード」との接続部には、同梱のゴム管止め(熱収縮チューブ)に工業用ドライヤーもしくは熱湯をかけて抜け止め処理をしてください。これで安心してスムーズな接続が可能となります。
※ガス器具側には使用しないでください。「ゴム管用ソケット(品番:QGS10)」は屋内配管専用です。
品番 | 流体 | ガス栓側 | 器具側 | 屋外使用 | 屋内使用 |
QGS10 | 都市ガス・LPガス | 〇 | × | × | 〇 |
φ9.5ホースエンドガス栓をコンセント口に変換するスマートな選択
「ガス栓用プラグ(品番:QGP10)」を使用すれば、接続口が「Φ9.5ホースエンドタイプのガス栓」をコンセント口に簡単に変換できます。変換後は、「ガスコード」を取り付けることが可能です。固定する際には、本体に付属する固定用リングを右側の溝にずらしてしっかりと固定してください。
※ガス器具側には使用しないでください。「ガス栓用プラグ(品番:QGP10)」は屋内配管専用です。
品番 | 流体 | ガス栓側 | 器具側 | 屋外使用 | 屋内使用 |
QGP10 | 都市ガス・LPガス | 〇 | × | × | 〇 |
器具側Φ9.5ホースエンドをコンセント口に変換するスマートな選択
「器具用スリムプラグ(品番:QKP06)」を使用すれば、接続口がΦ9.5ホースエンドタイプのガス器具をスリムプラグタイプに簡単に変換でき、これにより「ガスコード」の接続が可能になります。固定するには、同梱されている抜け止めリングを本体の溝に設置してしっかりと固定してください。
※ガス栓側には使用しないでください。「器具用スリムプラグ(品番:QKP06)」は屋内配管専用です。
品番 | 流体 | ガス栓側 | 器具側 | 屋外使用 | 屋内使用 |
QKP06 | 都市ガス・LPガス | × | 〇 | × | 〇 |
まとめ
一部メーカーの市場撤退に伴い、迅速継手の種類が限定された結果、移動設置型ガス機器の増加に伴う需要に対応しやすくなりました。現在でもすべてのガス器具やガス栓が迅速継手で接続できるわけではないため、「多重シールゴム管用ソケット」、「ガス栓用プラグ」、「器具用スリムプラグ」といった製品を活用して、「LPガス用ゴム管」や「都市ガス用ソフトコード」と接続する場面は多く見られます。迅速継手の選定が以前は意外に難しいものでしたが、種類が限定されることで従来より選定がしやすくなったと言えます。

永井達也

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