ディスクグラインダーに使う【砥石】の疑問をすっきり解決

ディスクグラインダーに使用する砥石は、用途や対象材の種類が多岐にわたり、さまざまな製造メーカーが存在するため、選定に悩むことも多いでしょう。さらに同じ砥石でも厚みや表面の粘度、内径・外径が異なる品番が用意されているため、「思っていたより切れない」「期待通り削れない」といった経験をしたことがある施工業者様も多いのではないでしょうか。

そこで、本稿では砥石の用途に合わせて【切る】【削る】【磨く】という三つのカテゴリに分け、それぞれに適した商品をいくつか紹介させていただきます。これらの情報を参考にしていただき、購入前の判断基準としてご活用いただければと思います。

※この記事は2020年8月11日に公開し、2022年10月21日に修正を加え再公開しましたが、商品の改廃に伴い2023年7月31日に再公開しました。

用途に対応した砥石を選定しましょう

砥石は用途によって種類が異なります。「フレキシブル砥石」は削りつつ磨く用途、「フラップディスク」はきれいに磨く用途、「オフセット砥石」はガンガン削る用途、「切断砥石」は切る用途、「ガラスクロスディスク」は非鉄金属・非金属を削る・磨く用途などがあります。

金属類の切断に最適な切断砥石はこれ!

切断砥石は、無数の砥粒を結合剤で結びつけた製品です。この砥粒による切断作業は「切削」とも称され、高速回転する切断砥石により、無数の鋭い砥粒が刃として機能し、対象物を削りながら切断します。一般的に、刃の厚さが薄いほど切削スピードが速く、刃の厚さが厚いほど耐久性が高いと言えます。

レヂトン切断砥石「金の卵」

切断砥石の王道「レヂトン金の卵シリーズ」は1枚から当日出荷可能です。

業界トップブランド、レヂトンの金の卵シリーズは、力を入れずに軽く押すだけで切断できる魅力的な切断砥石です。ステンレス鋼だけでなく一般鋼材の切断にも最適です。

切断砥石金の卵1.0mm(品番:RGTKT-10)は両面補強でありながら薄刃であるため、切断時間が短く効率的です。切断砥石金の卵1.6mm(品番:RGTKT-16)は薄刃の切れ味に高度な耐久性をプラスした砥石で、長時間の使用にも耐えます。切断砥石金の卵2.3mm(品番:RGTKT-23)は、高研削砥材と高耐久結合剤の組み合わせにより、特に耐久性に優れています。

品番 RGTKT-10 RGTKT-16 RGTKT-23
砥粒・粒度・硬度 AZ60P AZ36Q AZ30Q
最高使用周速度 80m/s
サイズ(外径×厚×穴径) 105×1.0×15mm 105×1.6×15mm 105×2.3×15mm
材質(砥材) アルミナジルコニア・繊維補強付レジノイド結合剤
材質(リング) 樹脂

極薄でも切れ味抜群の日本レヂボン切断砥石「飛騨の匠」

極薄でも超速の切れ味「日本レヂボン飛騨の匠(品番:HT105シリーズ)」は1枚から当日出荷可能です。

日本レヂボン飛騨の匠は、最も速度の速い周面を使用し、砥石の厚さ分だけ削り取って加工物を切断する砥石です。厚み0.8mmのタイプ(品番:HT10508MA60S)は切れ味抜群で切断スピードも速く、仕上げ精度が高い特長があります。ただし、刃持ちが良くないため、コスト面では不安が残る場合もあります。一方、厚み1.0mmのタイプ(品番:HT10510-Z60)は切れ味や仕上げ精度は若干落ちますが、刃の耐久性が高く、コスト面では大きなメリットがあります。

ZERO8と飛騨の匠の比較図

品番 HT10508MA60S HT10510-Z60
砥粒・粒度・硬度 MA60S Z60P
最高使用回転数 14550
最高使用周速度 80m/s
サイズ(外径×厚×穴径) 105×0.8×15mm 105×1.0×15mm
材質(砥材) ホワイトアルミナ ジルコニア
材質(リング) 樹脂

SK11切断砥石「黒砥」

コストパフォーマンスに優れた「黒砥シリーズ」は1枚から当日出荷可能です。

黒砥シリーズは、ステンレス・金属の切断砥石の中でもコストパフォーマンスに優れた商品です。3つの異なるタイプが揃っており、極薄で切断スピード抜群の1.0mmタイプ(品番:307901)、万能な耐久性と切断スピードのバランスが良い1.6mmタイプ(品番:307925)、そして耐久性を重視した2.3mmタイプ(品番:307949)のラインナップがあります。お好みに合わせて選択してください。

品番 307901 307925 307949

砥粒・粒度・硬度

A60P A46P
最高使用周速度 80m/s
サイズ(外径×厚×穴径) 105×1.0×15mm 105×1.6×15mm 105×2.3×15mm
材質(砥材) アルミナ・繊維補強付レジノイド結合剤
材質(リング) 樹脂

荒仕上げには研削・研磨用砥石を使う!

研削砥石は、無数の鋭い粒が配合された砥石を高速度で回転させることで、加工物を削り、美しい仕上げ面と正しい寸法に仕上げることを目的としています。粒度を表す数字が小さい方が荒く研削することができ、粒度が大きい方が滑らかに仕上げることができる特徴があります。

ニューレジストン研削・研磨用砥石「スーパーグリーン」

研削・研磨用砥石の「スーパーグリーンシリーズ」は1枚から当日出荷可能です。

ニューレジストンのスーパーグリーンシリーズは、ステンレスや一般鋼の軽研削・研磨に適した柔軟性を持つ砥石です。溶接個所のビード取りや切断面のバリ取りなどの粗研削に最適です。粒度#36(品番:SG1003-36で荒研削の後、粒度#80(品番:SG-1003-80で荒仕上げします。従来のフレキシブル砥石よりも抜群の耐久性を誇り、コストパフォーマンスが高い商品です。

品番 SG1003-36 SG1003-60 SG1003-80
粒度 #36 #60 #80
最高使用周速度 72m/s(4300m/min)
商品サイズ(外径×厚×穴径) 100mm×3mm×15mm
質量・質量単位 66g 57g 55g

不織布・繊維ディスクを使用して表面を滑らかに

研削・研磨砥石よりも柔らかく目が細かい、材質が不織布や繊維のディスクは金属面や木材表面を美しく滑らかにするために使用されます。

イチグチ 不織布・繊維ディスク「スコーライトディスクM-KS」

仕上げ磨きに最適な 「スコーライトディスクM-KS」は1枚から翌日出荷可能です。

スコーライトディスクは、塗装はがし、木工研磨、ステンレスの仕上げ磨き作業に最適です。特にスコーライトディスク#400(品番:KS121)は、鏡面仕上げの前作業としても利用されます。繊維にペーパーをミックスしているため、目詰まりなく作業が可能です。

株式会社イチグチ様HP得意作業表を引用

品番 KS119 KS120 KS121
最高使用回転数 13000rpm
粒度 #240 #320 #400
商品サイズ(外径×穴径) 外径100mm×穴径15mm

まとめ

ディスクグラインダー用の砥石について、「切る」、「削る」、「磨く」という流れでオススメ商品をご紹介しました。「砥石」は多様な用途に対応できるため、使い分けることでコストダウンや時間短縮につながります。本稿で取り上げた売れ筋商品をまずお試しいただくことで、お気に入りの砥石を見つけるまでの時間を短縮できるかもしれません。もちろん、他にも多数のラインナップがありますので、さまざまな用途に合わせて選んでいただければと思います。ぜひお試しいただき、作業効率や仕上がりの品質を向上させてください。

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