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新時代のフロンガス【R448A・R449A】環境負荷低減と即日出荷を実現

近年環境問題が深刻化する中、当社も持続可能なビジネスの推進に注力しています。その取り組みの一環として、2023年にはエコフレンドリーな新冷媒「R448A」の取り扱いを開始。さらに、2024年6月からは「R449A」フロンガスのラインナップも追加し、お客様へ迅速なサービスを提供するために即日出荷体制を整えました。本稿は、この新しい冷媒の特徴についてご紹介いたします。

R22・R404Aを使用する冷凍・冷蔵設備機器の既設配管の利用が可能

国内の大手コンデンシングユニットメーカーからは、R448AおよびR449Aに対応した機器がすでに販売されています。リニューアル時に既設のR404AR22の配管をそのまま使用することができるため、設備の移行を経済的に行うことが可能です(※配管の継続使用に関しては、各メーカーにご確認をお願いいたします)。

フロンガスR448Aの特徴

フロンガスR448Aは、業務用冷凍冷蔵設備においてR404AR22R410Aを代替する、不燃性で環境への負荷を大幅に削減した新しいHFO混合冷媒です。特に、GWP(地球温暖化係数※CO2を1とした場合の温室効果の強さを示す値)を従来の冷媒R404Aに比べて約64%、冷媒R410Aに比べて約33%低減しました。R448Aはこの優れた性能により、フロン排出抑制法に基づく環境影響度の目標達成度「A」を達成しています。

フロンガスR449Aの特徴

フロンガスR449AR448A同様、環境への負荷を大幅に削減した新しいHFO系の混合冷媒です。業務用冷凍冷蔵設備において、R404AR22R410Aの代替として使用することができます。特に、不燃性でありながらGWP(地球温暖化係数)が従来の冷媒R404Aの約1/3(約33%)と低いことが特徴です。R449Aもこの優れた性能により、フロン排出抑制法に基づく環境影響度の目標値「A」を達成しています。また、4種混合ガスのため、比較的回収・再生が容易であることも特徴の一つです。HFO混合冷媒については、現在もフロン類製造業者様などが代替候補として様々な物質について研究開発中です。

フロン類 R448A R449A R404A R22 R410A R-32
地球温暖化係数 1270 1280 3940 1760 1920 677

(GWP値:環境省「フロン類算定漏えい量の報告に用いるフロン類の種類及び地球温暖化係数(GWP)について 2024年度以降に算定する算定漏えい量」引用)

フロンガス【R448A・R449A】の商品情報

R448Aはハネウェル社のソルスティスN®40、R449Aは三井・ケマーズフロロプロダクツ社のオプテオン™XP40です。どちらのフロンガスも10KgのNRC容器(再充填禁止容器)を採用し、専用バルブ径は1/4フレア(UNF7/16-20)です。サイホン管付ですのでバルブを上にした状態で使用すると液状態での冷媒取り出しが可能です。NRC容器は再充填ができませんが、使い切った後は無料で製造メーカーへ返却が可能です。使用後は梱包箱に付属しているNRC容器回収依頼書に記入してメーカーへFAX送信すると、回収手配が行われます。

フロンガス【R448A_R449A】

フロンガスR448A-NRC-10、R449A-NRC-10は1本から当日出荷対応いたします。

品番 容量 接続径 基準価格
R448A-NRC-10 10Kg 1/4フレア ¥39,000
R449A-NRC-10 ¥47,000

※基準価格は2024年7月現在の価格です。

物性比較

R448Aは5種類の冷媒、R449Aは4種類の冷媒を混合した非共沸混合冷媒です。オゾン破壊係数(ODP)はゼロ、地球温暖化係数(GWP)はR404A に比べて約64%低減しています。どちらの冷媒も難燃性、毒性、燃焼性、安定性においてR404Aなど既存のHFC冷媒と同等であるため、安全性に優れたフロンガスです。R449Aの方が4種混合なので、燃焼性が低く、安定した性質と言えるでしょう。

仕様 R448A R449A R404A R22
冷媒成分 R32/R125/R134a

R1234ze(E)/R1234yf

R32/R125/R134a

R1234yf

R125/R143a

R134a

R22
沸点(101.3kPa) -46.1℃ -46.1℃ -46.1℃ -40.8℃
オゾン破壊係数

(ODP)

0 0 0 0.055
地球温暖化係数

(GWP)

1387(AR4) 1397(AR4) 3920(AR4) 1810(AR4)
冷凍機油 エステル油

エーテル油

エステル油

エーテル油

エステル油

エーテル油

鉱油

R22を含む特定フロン(HCFC)は2020年に生産全廃され、R410AR404Aを始めとする代替フロン(HFC)は高い温室効果を持っているため、2036年までに段階的に製造を85%減とすることが目標として定められています。機器を新規に入替え、更新する場合は代替フロン(HFC)の温室効果が高いことから、温室効果のより低い冷媒への転換が求められています。今後はより一層、脱フロン化・低炭素化を推進するために低GWP化、グリーン冷媒への転換が期待されます。

使いやすさとコスト効率を両立

R448AおよびR449Aは、HFCと同様の稼働圧力と同じ潤滑剤を使用することができるため、これまでと同様の取扱い方法で使用することができます。実証実験では、コンプレッサ圧力が3.7%低減し、冷却能力が7.5%向上、システムのCOPが11.6%向上しました。これにより、運用コストを節約することができるだけでなく、初期投資を抑えたシステム移行が可能となります。コスト面ではR448Aに優位性がありますが(2024年7月時点)、どちらもコストと安全性のバランスが取れた冷媒と言えます。

まとめ

フロンガスR448AおよびR449Aは、オゾン破壊係数、地球温暖化係数ともにR22R404Aよりも低く、環境への影響を最小限に抑えた冷媒です。さらに、エネルギー効率にも優れており、R404Aの代替冷媒として非常にバランスの良い物性を持っています。特筆すべき点として、既存のR404AR22のシステムの配管をそのまま活用できるという経済性も備えています。移行にかかる費用を最小限に抑えつつ、スムーズに新冷媒への切り替えを行うことができます。ベストパーツオンラインでは、お客様のニーズに迅速に応えるため、フロンガスR448AおよびR449Aを受注日当日に出荷する体制を整えております。迅速な対応でお客様の業務を遅滞なくサポートし、効率的なサービスをお届けいたします!

※この記事は2023年10月24日に公開した内容に新商材を加えて校正し直し、2024年7月8日に再度公開いたしました。
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佐藤 陽子

業務部所属。メルマガやECサイトから新商品の特徴や、新商品の情報をお届けしていきます!
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