
サンルームに設置するガス衣類乾燥機は、床埋込ガスコンセントと一緒に使いましょう!
※この記事は2020年2月25日に公開したものですが、校正し直し2021年10月25日に再公開しました。
サンルームに床埋込型ガスコンセントを取付けてガス衣類乾燥機を設置
ガス衣類乾燥機をサンルームに設置する場合、一般的には排湿トップセットを利用するので移動式燃焼器に位置付けられます。ガス衣類乾燥機の商品ラインナップの内、最も大きい乾燥容量8.0kg仕様であってもガス消費量は僅か4.47kwなので、接続はガスコンセントで十分です。
サンルームやガーデンルームの壁にガス栓はナンセンス
サンルームやガーデンルーム、テラス囲いであっても三方向がガラスなどで囲まれていて天井がついている仕様であり、残り一方向は住宅の外壁を利用します。しかしながら、サンルームとガーデンルームは全面開放の可否の違いこそあれ、基本的には他の部屋の延長のように使うことができる床の高さになっています。ちなみにテラスとは住居の扉や掃き出し窓などと繋がっている地面より一段高いスペースを指すため、テラス囲いをすれば簡易的なサンルームのように使うことができますが床下にスペースはありません。つまり、サンルーム、ガーデンルーム、そしてテラスの壁にガス栓を取付けようとすると住宅の外壁工事が必要になり耐震や気密に関わる性能が崩れる恐れがありますが、サンルームとガーデンルームであれば床下を有効活用することでイニシャルコストを抑制することができるのです。
サンルームに床埋込ガスコンセントを増設した事例
図1:一戸建住宅の庭部分のサンルームに床埋込ガスコンセントを増設してガス衣類乾燥機を設置した事例。サンルーム設置では排湿トップセットを利用するのが一般的。ただ、サンルーム内の湿度を上げたくない場合は、排湿筒と排湿筒カバーを取付けなければならない
ガスフレキでサンルームの床下に引き込む

図2:ガスフレキ15A(品番:TR15-30S-L)を両サドル(品番:FWS-B)で固定。ガスフレキは、メーカーに関わらず耐候性が付与されていないのでエネモールで紫外線対策を施してください
ガスフレキ15A(品番:TR15-30S-L)をサンルームの床下まで引き込みます。ガスフレキの被覆は耐候性が付与されていないため、ガスフレキ用エネモール(品番:GML-15M)等で保護することをオススメします。
サンルームの床に床埋込スリーブ型ガスコンセントを設置する
φ60の穴あけ作業を行いガスフレキを取り出す

図3:電源は既設の防水コンセント(品番:WK2103)を利用
サンルームの床にホルソー中心をけがき、Φ60のウッディングコアドリルSDS軸(品番:PCWS-60R)等でΦ60丸穴を開口してください。図3のようにガスフレキを引き出しプッシュインパクト(品番:FIS-1515L)又はネオジョイント(品番:NFP-1515L)のおねじ先端2山残して配管用シール剤(品番:TB4332C)を全周に塗布してから、LPガス用 床埋込スリーブ型ガスコンセント(品番:G855AC-09PB)の配管接続口に両スパナで取り付けてください。なお、都市ガスの場合はガス事業者様指定のシール剤を使ってください。当たり前ですがシールテープの使用は厳禁です。
ガスフレキとガスコンセントをつなぎ床に固定する

図4:床埋込型ガスコンセントのコンセントプレートは、シルバー色以外にブラウンとホワイトがある
LPガス用 床埋込スリーブ型ガスコンセント(品番:G855AC-09PB)を床穴に押し込み、付属の皿ねじ4本で床に固定します。最後にコンセントプレートをパチンとはめれば完了です。
コンセントプレートの色が選べる床埋込スリーブ型ガスコンセント(品番:G855AC-09PB)
品 番 | ガス種 | 接続口径入口側 | 接続口径出口側 |
G855AC-09PB | LPガス | Rc1/2 | コンセント |
床埋込スリーブ型ガスコンセント(品番:G855AC-09PB)にコンセントプレートを取り付ける

図5:ブラウンとホワイト色のカバーは、ABS樹脂製なので人が歩く場所は避けて設置する必要がある。それが難しいリビングやキッチンに設置する場合は、亜鉛製で丈夫なシルバー色のカバーを取付けてください
G855用コンセントプレート3種
木質系床材にマッチするG855A用のコンセントプレート(品番:166745)
品 番 | カラー | 対応機種 |
166745 | ブラウン | G855AC・G855ACY |
166746 | ホワイト | |
166747 | メタル |
まとめ
ガラス張りの屋根や窓から太陽光が豊富に差し込むサンルームは、洗濯物も乾きやすく、物干し空間として最適です。しかし、室内干しと同様に生乾き臭が発生しますのでガス衣類乾燥機を提案・設置する価値は十分あります。その際、ガス接続を床埋込ガスコンセントで提案してみてはいかがでしょうか?住宅の外壁をいじることなくガス栓を増設できるので住宅性能を損ねる心配がなく設置コストも抑制できるため、ユーザー様にもご納得いただけるはずです。

佐々木瞭

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