貯湯式の給湯器で給湯加圧ポンプを用いる場合は、「負圧作動弁付エアベント」が必須です!
※この記事は2019年6月7日に公開した記事ですが、修正して2020年9月7日に再度公開しました。
これ一つで貯湯タンクと循環ポンプを守る
エコキュートに限らず、貯湯タンクを有する給湯機器は増加傾向にあります。それぞれの給湯機器メーカーのオプション部品として「負圧作動弁付エアベント」がラインナップされていますが、その必要性を知らずに設置していない現場が、実は意外に多いのです。
常時はエア噛み、断水時には負圧を解消!
エアベントはポンプの手前に設置して、常時、脱気することでポンプの吸込み配管に気体が混入しエア噛みが発生するのを防止します。さらに、万が一の断水時に貯湯タンクユニットを真空状態から守る機能を付与した部品が「負圧作動弁付エアベント(品番:UV2077ZZ)」。写真下部の負圧作動弁が負圧を感知し、空気を取り込んで外と圧力を均等に保つことにより、圧力差によるタンク破損を防ぎます。
品 番 | 接続口径 | 負圧弁開 | 負圧弁閉 |
UV2077ZZ | Rc3/4 | -10kPa以下 | 10kPa以下 |
弁座部が取り外せるのでメンテナンスも容易
「負圧作動弁付エアベント(品番:UV2077ZZ)」の弁座部はSUS304を採用しているので腐食の心配はありませんが、ゴミ噛みの恐れはあります。その際は、六角部をスパナで緩めて弁座部を取外し、ゴミやほこりなどの異物を掃除してください。
設置は貯湯タンクと給湯加圧ポンプの間で最も高い位置
※負圧作動弁ホース口に「透明ビニールチューブ(品番:TV6-8-2M)」、エアベントホース口に「透明ビニールチューブ(品番:TV-5-7-2M)」を接続し排水口に導いてください。
まとめ
負圧に弱い貯湯タンクに「給湯加圧ポンプ」を使用した場合、断水時でも空気を取り込んで外と圧力を均等に保つ「負圧作動弁付エアベント(品番:UV2077ZZ)」の設置が必須です。この商品には、給湯加圧ポンプのエア噛みを防止するエアベントが一体になっているので、設置位置に困りません。給湯圧が足りず、給湯加圧ポンプを設置する場合は、貯湯タンクと給湯加圧ポンプの両方を守る「負圧作動弁付エアベント」を必ず取付して下さい。
佐々木瞭
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