呼び径が頼りにならない巻フレキ。袋ナットが合わない原因と対策
※この記事は2019年4月30日に公開した記事ですが、修正し2020年9月3日に再度公開しました。
同じ“呼び径”13なのに2種類の管外径が存在する
フレキパイプの規格は「呼び径」で表されることが一般的。実は、呼び径13には16.0と16.8の2種類の管外径(フレキパイプの一番太い部分)が存在するのはご存じでしょうか。袋ナットが合わない原因はコレだったのです。
フレキ管の外径と袋ナットの内径を計測するところから
世の中には沢山の巻フレキパイプや袋ナットが存在しています。しかし、パイプや袋ナットにサイズ表記している商品は少なく、表記されていても“13”としか表記されていないのです。よって、まずはお手元の巻フレキパイプの管外径と袋ナットの内径を計測しましょう。
サイズ表記がある巻フレキパイプでトラブルを未然に防ぐ
袋ナットが合わない対策の1つ目は「サイズが印字又は刻印された巻フレキパイプや袋ナットを使用する」ことです。使用するパイプや袋ナット自体にサイズ記載があれば、余程の事がない限り間違えることはありません。また、パイプや袋ナット以外に「外装箱」にもサイズ記載があれば、管理の手間も同時に省けます。識別の手間を排除したいという方にはこの方法がオススメです。
品番 | 内径(φ) | 外径(φ) | 全長 | 適合ナットパッキンセット |
SK13L-10C |
13.8㎜ | 16.8㎜ | 10m | SKNP-13C(EPDM仕様) |
SKNP-13CNA(ノンアス仕様) |
品番 | パッキン | ねじ | 適合フレキ |
SKNP-13CNA | ノンアス | G1/2 | SK13L-10C |
SKNP-13C | EPDM | G1/2 | SK13L-10C |
巻フレキパイプと袋ナットのメーカーを揃える
巻フレキパイプと袋ナットを同じメーカーにするのが2つ目の対策。メーカーによって異なりますが、巻フレキパイプと袋ナットには許容公差があります。例えばベストパーツの13A巻フレキパイプは、管外径16.0と16.8ともに±0.2mmの許容公差を前提に袋ナットを設計しています。メーカーが異なると公差寸法の範囲も異なるため、プラス公差とマイナス公差を組み合わせた場合は思わぬ事故に発展する恐れがあります。ですから、巻フレキパイプと袋ナットは、メーカーを揃えることをオススメします。
安心の国産を選ぶ
3つ目の対策は、安心の国内工場を選ぶこと。これは国産だからいいという訳ではなく、ステンレスのロールフォーミング、アルゴン溶接、造管、そして焼鈍まで、一気貫通で生産できる工場であれば、万が一事故が発生した場合、短時間で原因を突き止め再発防止策を打つことができます。ベストパーツのフレキパイプが、機器メーカー様の純正部品として多く採用いただいているのは、この点をご評価いただいているものと自負しております。
まとめ
同じ呼び径なのに巻フレキパイプと袋ナットが合わない原因は、呼び径13にφ16.0mmとφ16.8mmの2種類の管外径が存在するからです。今後は、サイズの印字や刻印が入っている識別性の高いメーカーを選び、袋ナットも同じメーカーに統一することで漏水リスクを低減していただく事が可能です。
佐々木 克仁
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