既設銅管から架橋ポリエチレンパイプ・CH接続への変換ガイド

床暖房やセントラルヒーティングで多用されてきた銅管。しかし、新しい熱源機や暖房端末は、架橋ポリエチレンパイプを前提として設計される機種が増えてきました。この記事では、既存の銅管をどのように架橋ポリエチレンパイプやCH接続に変換するか、3つの方法を詳しく解説します。

3つの効果的な変換方法

暖房設備のアップグレードや変更を考える際、既設の銅管の適応が課題となります。安価なロウ付継手、フレアツールを利用した方法、そしてリング式継手を活用する手段。この3つの効果的な変換方法を採用することで、施工がスムーズかつ効率的に進められます。

火を使える場合の変換方法

【銅管⇔架橋ポリ】樹脂管用ロウ付ジョイント

既設の古い銅管にロウ付けが可能な場合、コスト効果的な選択として樹脂管用ロウ付ジョイントが推奨されます。銅管に直接ロウ付けを行い、その後に架橋ポリエチレンパイプを挿入します。ただし、この方法では継手にスムーサーを使用することはできません。また、ロウ付け前に樹脂管を先に挿入すると、カートリッジ式バーナの熱により暖房用架橋ポリエチレンパイプが劣化するリスクがあります。そのため、架橋ポリエチレンパイプを挿入する際は、バーナーの代わりにお湯で先に温めることをおすすめします。

樹脂管用ロウ付ジョイント

樹脂管用ロウ付ジョイントを使用すれば、銅管を一発で変換できます。全サイズについて当日出荷が可能です。

品 番 銅管側 架橋ポリ側
XL7-8 φ8 7A
XL7-9 φ9.52 7A
XL10-9 φ9.52 10A
XL10-12 φ12.7 10A

【銅管⇔CH】CHオスジョイント(ロウ付用)

熱源機を交換する際、熱源機本体やヘッダーの接続部がCH式に設計されていることがあります。銅管が十分な長さを持ち、作業スペースで火気が使用可能な場合、既設の銅管を「CHオスジョイント(品番:CU-CH952A)」を用いて直接CH式に変換することを推奨します。このジョイントはコンパクトで強固なロウ付けが可能で、長期間の使用にも適しています。なお、Oリングは取り外された状態で納品されるため、ロウ付け後に冷却が完了したらOリングを取り付けてください。

CHオスジョイント(ロウ付用)

ロウ付けの高温を考慮し、Oリングは後から取り付ける仕様となっています。

品 番 銅管側 CH
CU-CH952A Φ9.52 オス

フレアツールを使用する変換方法

【銅管⇔架橋ポリ】フレアメスアダプタ

もう一つの経済的な方法は、古い既設のφ9.52銅管にフレア加工を施し、「フレアメスアダプタ」を使用する方法です。ただし、この方法を採用するにはフレアツールの所持が必要です。フレア加工後、「フレアメスアダプタ」でRc1/2に変換し、その後XPEオスジョイントを接続して暖房用架橋ポリエチレンパイプをタケノコ部に挿入できます。新しい熱源機と架橋ポリエチレンパイプの接続には、フレア樹脂管ジョイントを使用すると、簡単に接続が可能です。

フレアメスアダプタ

フレアメスアダプタ以降は様々な管種のオスアダを取付けることが可能になります。

品 番 銅管側 ねじ
FJW-0915R Φ9.52フレア Rc1/2

【銅管⇔CH】フレアCHジョイント

ツールを所持している場合、銅管をCH式に変換するのは非常にシンプルです。十分な長さの銅管にフレア加工を施し、その後「フレアCHジョイント(品番:CHJ9)」を使用するだけで完了します。

フレアCHジョイント

「フレアCHジョイント(品番:CHJ9)」を使用して銅管をCHに変換できます。当日出荷対応商品です!

品 番 銅管側 CH
CHJ9 Φ9.52フレア オス

リング式継手を使用する変換方法

【銅管⇔架橋ポリ】リング式ハーフユニオン

火を使えない状況やフレアツールがない場合、古い銅管に「リング式ハーフユニオン」を用いて、Rねじに変換する方法が推奨されます。例えば、続いてカポリ2🄬メスアダプタ を接続して暖房用架橋ポリエチレンパイプを接続できます。この方法は、セントラルヒーティングの敷設銅管が多い古い現場で特に便利です。さらに、カポリ2🄬はO2ストップパイプにも対応しており、密閉式暖房システムにも適しています

リング式ハーフユニオン

締め込むだけで銅管をねじに変換させる「リング式ソケット」は当日出荷!

品 番 銅管側 ねじ
OS-138 Φ9.52リング式 R1/2
OS-139 Φ12.7リング式 R1/2
OS-140 Φ15.88リング式 R1/2
OS-287 Φ22.22リング式 R1/2
【銅管⇔架橋ポリ】カポリ2🄬メスアダプタ
品 番 架橋ポリ側 ねじ
KSJ2-1310C 10A Rc1/2
KSJ2-1313C 13A Rc1/2
KSJ2B-1316C 16A Rc1/2
KSJ2B-2016C 20A Rc1/2

まとめ

既設の銅管を架橋ポリエチレン管やCH接続に変換するための3つの方法を紹介しました。現場の状況や使用する熱源機、放熱端末の種類に応じて、最適な変換方法を選択してください。

※2019年2月12日に公開し、2020年5月29日、2022年1月6日に加筆修正し、2023年8月28日に新商品を追加して再度公開しました。

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大宮彰大

営業部所属:ベストパーツ株式会社 2008年入社(36歳) 温水暖房分野を担当し2013年4月完成のベストパーツ株式会社社屋の冷暖房部材選定を行う。 MAIL:omiya.shota@best-parts.jp
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