ドリルドライバー・インパクトドライバー・ハンマードリルを正しく選定し仕事をこなそう
※2020年5月28日に公開した記事ですが、プライスダウンを反映して2021年8月27日に再公開しました。
電動ドライバーは単一動作ではない
一昔前の電動ドライバーは大型でビットを交換してねじを回すだけでなくドリルとして使えることが特長でした。そこに一石を投じたのがインパクトと振動のドライバー。対象材が硬く厚い場合でも、回転方向に打撃を加えてパワフルにねじを締めたり、対象材方向に振動を加えてコンクリートであっても穴開口できるようになりました。電動ドライバーには回転、回転+回転方向に打撃、回転+対象物方向に振動の3種類の動作があります。
電動ドライバーの動作による特長を知ろう
ドリルドライバーは回転動作に特化
品番 | 最大締付トルク | 回転数(高速) | 回転数(低速) | 質量 |
DF458DRGX | 84N-m | 0~2000回転/分 | 0~400回転/分 | 2.2kg |
電動工具の中で最もシンプルな回転動作を行うドリルドライバーは、木材などの柔らかい素材に対するコアドリルやホールソーを使用した穴あけ作業が効率よくできます。
インパクトドライバーは回転方向に打撃を加える動作でビス打ちが得意
品番 | 最大締付トルク | 回転数 | 打撃数 | 質量 |
TD172DRGX | 180N-m | 0~3600回転/分 | 0~3800回転/分 | 1.5kg |
インパクトドライバーは、回転と回転方向への打撃の2つの動作を組み合わせて硬く厚い素材に対する穴あけ・ねじの締め緩めを強い力で行います。強い力をコントロールするには慣れが必要ですが、作業時間の短縮は約束されます。特にビスを打つ回数が多い建築現場では必須の電動工具です。ただし、トルクに見合う先端工具を使用しないと折れてしまう点に注意が必要です。
インパクトとドリルの1台2役!マルチインパクトドライバー
品番 | 最大締付トルク | 回転数 | 打撃数 | 質量 |
EZ75A9LJ2G-B | 170N-m | 0~2800回転/分 | 0~3100回転/分 | 1.7kg |
ただ単に高速に回転するだけではなく、緻密な回転数コントロールをしてくれるマルチインパクトドライバーは、ドリルドライバーとインパクトドライバーの2役をこなすドライバーです。例えば、金工穴あけはドリルモードHigh、パワーが必要な大口径の穴あけはドリルモードLow、ねじの締付にはインパクトモードという具合に使用します。
ハンマードリルは打撃が加わる動作でハツリが得意
品番 | 電源 | 回転数 | 打撃数 | 質量 |
GBH2-28 | 100V | 0-1300回転/分 | 0-5100回/分 | 2.9kg |
RC構造の現場作業が多い方には「ハンマードリル(品番:GBH2-28)」をオススメしています。なぜなら、回転時の負荷に応じてバネの力でビットから振動を出す振動ドリルに対して、ハンマードリルには負荷に関係なく一定周期のピストン運動で叩き続けるハツリ機能があり刃先の劣化が抑えられるからです。
まとめ
電動ドライバーの基本動作は、回転動作で穴開口とねじ締めもできる万能タイプのドリルドライバー、回転動作に回転方向の打撃を加えたパワフルタイプのインパクトドライバー、回転動作に対象物方向の振動を加えた振動ドリルやハンマードリルの3パターンです。設備工事にオススメしたいのは、1台でドリルドライバーとインパクトドライバーの動作を切替ることができる「パナソニック 充電マルチインパクトドライバー (品番:EZ75A9LJ2G-B)」。これを持てば現場に持ち歩く工具を1台削減することができます。
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星孝幸
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