温水式床暖房マット接続部のパイプの浮き上がりを抑える部材と施工方法
2021.05.24
床暖房の施工が格段に楽になる温水式床暖房マットの普及にともない、新たに床暖房工事に取り組まれる施工業者様が増えてきていると耳にします。施工中の悩みの1つに温水式床暖房マットに架橋ポリを接続する際に、パイプや温水式床暖房マットが浮き上がってしまうことがあると思います。本稿では、浮き上がりを抑える部材と施工方法についてご紹介いたします。
※この記事は2020年4月15日に公開した記事ですが、校正し直し2021年5月24日に再公開しました。
目次
温水式床暖房マット接続配管の最小曲げ直径10㎝
温水式床暖房マットの接続配管には、耐久性、耐食性にすぐれ軽量で施工性も良い架橋ポリエチレン管が使用されております。温水式床暖房マットと架橋ポリエチレン管を床下から接続させる際の最小曲げ直径は10㎝(呼び径7A)まで曲げることが可能ですが、下地板と設置する際に起こる湾曲、浮き上がりが発生します。
床鳴りの原因につながるパイプの浮き上がり
図のように床下から伸ばした配管の曲げがきつい場合に温水式床暖房マットの上面より配管がはみ出してしまうことがります。また温水式床暖房マットの接続部分にも浮き上がる力が加わり床鳴りの原因にもなります。
かもめサドルで抑える
温水式床暖房マットの接続口付近で7A架橋ポリ専用のかもめサドル(品番:XPE-WBH)を使い固定します。もっとも安価かつ簡単でオーソドックスな浮き上がり対策です。
品 番 | 適合樹脂管 |
XPE-WBH | 7A |
ショートエルボで直角に曲げる
床下から立ち上げた架橋ポリに「ショートエルボ(品番:XPE-7E)」を使い直角に曲げ、水平に温水式床暖房マットに接続します。配管の浮き上がり対策はもちろん壁際などスペースがない場合にも効果的な施工方法です。なお、ワンタッチバンドは架橋ポリエチレン管の場合はXPE-7B、O2ストップパイプの場合はO2-7Bをお使いください。
品 番 | 適合樹脂管 |
XPE-WBH | 7A×7A |
まとめ
温水式床暖房マットへ接続する配管の浮き上がりを抑える部材として、「かもめサドル(品番:XPE-WBH)」、「ショートエル(品番:XPE-7E)」を使えばカンタンに抑えることができます。これらを取付けて施工するだけで、床鳴りの心配がない快適な温水式床暖房のある生活をユーザーに提供することができます。
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佐々木瞭
1994年生まれ。2016年ベストパーツ株式会社入社。
2018年より営業部に所属し、分類は配線器具・設置固定を担当しています。
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