進化を続ける「樹脂管用逆止弁付ボールバルブ」の種類
※2019年12月9日に公開した記事ですが、一部修正して2020年10月14日に再度公開いたしました。
樹脂管用逆止弁付ボールバルブはコストパフォーマンスも高い
逆止弁、ボールバルブ、機器側袋ナットアダプタ、そして樹脂管用ワンタッチ継手が一体化した「樹脂管用逆止弁付ボールバルブ」の魅力は、施工時間の短縮に加え、なんと言ってもコストパフォーマンスの良さ。最近多くなってきたパイプメーカーの「樹脂管用逆止弁付ボールバルブ」を知ったうえで、一歩先行くバルブメーカーの最新情報をチェックしていきます。
樹脂管用逆止弁付ボールバルブの4つのメリット
架橋ポリエチレン管を採用している現場で、樹脂管用逆止弁付ボールバルブを使用すれば以下のメリットを享受できます。
コストパフォーマンスが高い
組み合わせるパターンにもよりますが、バルブと継手をそれぞれ手配するよりも、「樹脂管用逆止弁付ボールバルブ」の方がお得です。たとえば「CB8型逆止弁付ボールバルブ(品番:CB8-13-S)基準価格¥1,870」に 「ダブルロックジョイントオスアダプター(品番:WJ1-1313-S)基準価格¥1,160」を接続した場合、基準価格合計¥2,810に対して、一体化した「樹脂管用逆止弁付ボールバルブ(品番:CBW7-1313S)」の基準価格は¥2,630という具合です。
漏水リスクが低減
あらかじめ継手が一体化されているため、接合箇所が減り漏水リスクも下がります。
施工時間が短縮できる
バルブと継手を別々に用意した場合、シールテープもしくはパッキン等で止水処理をしなくてはなりません。しかし、一体化されているので施工時間の短縮が図れます。
狭小スペースでも施工がしやすい
一体化している分だけ面間寸法が短くなり、狭小施工であっても配管スペースに余裕が生まれます。壁掛式給湯器の配管カバー内部に給水管、給湯管、おいだき管、温水暖房管、そしてガス管のすべてを収める戸建からパイプシャフト内部に電気、ガス、空調、そして衛生までの配管を収める集合物件まで、あらゆる現場で一体型のメリットを感じていただけます。
パイプメーカーの樹脂管用逆止弁付ボールバルブで安心を買う
品ぞろえが豊富なバルブ専業メーカーの「樹脂管用逆止弁付ボールバルブ」ですが、デメリットは漏水事故の際にパイプメーカーの保証が得られない恐れがある事。パイプメーカーから発売されている「逆止弁付ボールバルブ」は、ラインナップが少ないため便利とは言い難い状況です。しかし、施工責を疑われたくないタワーマンションなどの世帯数が多い集合物件では、安心を買うつもりでパイプメーカーの樹脂管用逆止弁付ボールバルブを活用するもの一計です。
積水化学工業の「エスロカチットS逆止弁付ボールバルブ」
積水化学工業の架橋ポリエチレン管「エスロペックス」を使用するなら、「エスロカチットS逆止弁付ボールバルブ」をオススメします。機器側の袋ナットアダプタはG1/2とG3/4の2種類があり、配管側はエスロカチットが内蔵されていて13Aと16Aの架橋ポリエチレン管から選ぶことができます。首都圏を中心に高いシェアを持つエスロカチットシリーズですので、今後は目にする機会も増えてくるはずです。
品番 | 規格 |
SMVC13 | G1/2✕13A |
SMVC132 | G3/4✕13A |
SMVC16 | G1/2✕16A |
SMVC162 | G3/4×16A |
ブリヂストンのポリブデン管用 「逆止弁付ボールバルブユニオン」
ブリヂストンの「ポリブデン管」に使用するなら、「プッシュマスター」が一体化した「逆止弁付ボールバルブユニオン」をオススメします。
品番 | 規格 |
NSVU13J | G1/2✕13A |
NSVU13J5 | G3/4✕13A |
NSVU16J | G3/4✕16A |
NSVU16J4 | G1/2×16A |
オンダ製作所の樹脂管用逆止弁付ボールバルブは全方位
バルブメーカーであり、樹脂管ワンタッチ継手のパイオニア「ダブルロックジョイント」の生みの親でもあるオンダ製作所は、「樹脂管用逆止弁付ボールバルブ」のカテゴリにおいても先駆者で採用実績が最も多い存在。強みを存分に活かし、架橋ポリエチレン管、ポリブデン管、そして塩ビ管まで全方位のラインナップと手ごろな価格が魅力です。
架橋ポリエチレン管とポリブデン管が共通で使えるモデル「CBW7型」
CBW7シリーズは、G1/2とG3/4の2種類がある。どちらも架橋ポリエチレン管は13Aと16A、ポリブデン管は13Aを接続できる豊富な品揃えから選べます。
品番 | 規格 |
CBW7-1313S | G1/2✕13A |
CBW7-1320S | G3/4✕13A |
CBW7A-1613S | G1/2✕16A |
CBW7A-1620S | G3/4×16A |
据置型給湯器に使いたいアングル仕様の「CBWL7型」
品番 | 規格 |
CBWL7-1313-S | G1/2✕13A |
CBWL7-1320-S | G3/4✕13A |
CBWL7A-1613S | G1/2✕16A |
CBWL7A-1620S | G3/4×16A |
塩ビ管と直接接着できるモデル「CB26型」
CB26シリーズは、HIVPの13A又は16Aを接着できる仕様です。S型の他にL型のCBL26型もあります。
品番 | 規格 |
CB26-1313M-S | G1/2✕HIVP13 |
CB26-1320M-S | G3/4✕HIVP13 |
CB26-2013M-S | G1/2✕HIVP20 |
CB26-2020M-S | G3/4×HIVP20 |
エコキュートなどの貯湯ユニットの下部に使いたい「CBW22A」
架橋ポリエチレン管を接続する部分に角度がついているので配管の取り回しが楽になります。
品番 | 規格 |
CBW22A1620MS | G3/4✕16A |
まとめ
寒冷地を除くエリアで給湯器を施工する方にとって必須アイテムである「逆止弁付ボールバルブ」のなかでも、パイプメーカーから発売されている商品は、万が一の事故が発生した際に責任の所在を明確にしやすいというメリットがあります。一方で、継手やバルブを得意とするオンダ製作所は、これまであらゆる管種に合わせた継手を販売してきた強みを存分に活かし、さまざまな場面で使用できるかゆい所に手が届くラインナップを揃えています。本稿でご紹介いたしました「樹脂管用逆止弁付ボールバルブ」をまだ使ったことのない施工業者様は、ぜひ一度お試しください。
大宮彰大
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