冷媒管ペアチューブの断熱被覆材、ドレンホース、そして片サドルに至るまでボロボロになっているエアコンの配管を目にします。屋外の配管は、予算や現場状況によってダクトカバーを使わずにテープ巻で仕上げる場合がありますが、そうした場合は経年劣化を考慮した部材選定を行うことが重要です。本稿では、屋外配管に最適な高耐候のエアコン部材を紹介します。

※※この記事は2019年5月20日に公開した記事ですが、校正し直し2021年5月28日に再度公開しました。

 

適材適所の耐候性樹脂パーツ利用術

配管部材は紫外線や風雨の影響を受けて、施工直後から劣化が始まります。場所や環境にもよりますが、早いもので2～3年程でボロボロになってしまいます。

樹脂の紫外線劣化で生じる物性の変化とメカニズムが解明され、紫外線対策が施される樹脂パーツが増えてきました。とはいえ、用途には向き・不向きがあります。適材適所の選び方と使い方を確認します。

ドレンホースの適材適所とは

因幡電工製「ハイクオリティードレンホース品番：DHQ-14」

一般的な「ドレンホース（品番：DH-14）」ですと、2000時間でボロボロに跡形もなく破壊されるところ、この「ハイクオリティドレンホース（品番：DHQ-14）」なら当初の状態を維持できることが試験結果で算出されています。(サンシャインウェザーメーター試験：2000時間をクリア)

それでも設置場所には配慮が必要です。樹脂製品に照射する紫外線は、太陽から直接到達する直達日射と大気成分により散乱・反射する散乱日射を合わせた強さになります。紫外線は散乱性が大きいことから、快晴の日で50％以上、曇りの日ではそのほとんどが散乱日射だといわれています。そのため、直達日射が届かない場所に設置される場合でも、「ハイクオリティドレンホース（品番：DHQ-14）」をご利用いただくようお願い致します。

品 番	呼び径	全長
DHQ-14	φ14	50m
DHQ-16	φ16	50m

コストパフォーマンスも重要

ドレンホースは、高対候性試験の結果だけでなく、コストパフォーマンスも重要です。

高耐候性とコストメリットを兼ね備えた「2重管ドレンホース（品番：DHW-14）」

この「２重管ドレンホース（品番：DHW-14）」はサンシャインウェザーメーター試験4000時間をクリアしています。さらに、「ハイクオリティドレンホース（品番：DHQ-14）」と比較するとコストが約25％も安く購入することができます。

品 番	呼び径	全長
DHW-14	φ14	50m

一般的なテープの約3倍紫外線に強い「高耐侯性粘着テープ（品番：UVT-50）」

厚さ0.11mmの粘着テープです。従来品の3倍もの耐候性がありますので、美観に問題がなければダクトカバーを使わない際は、こちらの「高耐侯性粘着テープ（品番：UVT-50）」を保温材の上から巻いてください。

品 番	サイズ
UVT-50	50mm×20mm

屋外曝露10年以上を実現した「高耐侯テープ（品番：EWD-5010）」

厚さ1.1mmの粘着テープで冷媒管の保温材と同じエンボス加工を施しています。保温材の継ぎ目や、部分的な増し巻きにご使用下さい。サンシャインウェザーメーター試験10年相当の耐候性を有します。「高耐侯テープ（品番：EWD-5010）」は、エアコンはもとよりエコキュートやハイブリッド給湯器のような製品寿命の長い機器の配管にも適しています。

品 番	幅	長さ
EWD-5010	50	10m

屋外でも安心な「耐侯材入り片サドル（品番：SKS-10）」

配管支持に使用するサドルで耐候性素材を大幅増量しサンシャインウェザーメータ試験2000時間をクリアしました。

品番	有効内径
SKS-10	φ36～φ48

まとめ

施工時はキレイに配管できても、その後紫外線により部材はどんどん劣化していきます。場所や環境にもよりますが、早いもので2～3年程でボロボロになり、場合によっては跡形もなく破壊されてしまいます。機器の性能を充分に発揮させる為にも、機器の性能を充分に発揮する為にも、耐候性のある部材を使用して寿命を延ばしましょう。