水栓のリフォームにおいて、給水管が折れそうで心配、急ぎの依頼で事前に現調する時間がない、もっと楽に取り替えたい……など、施工業者様のお悩みは絶えません。本稿ではこれらを解決できる、KVKの「マルチ水栓」をご紹介します。

水栓交換の「困った」を解消する、現場の強い味方

水栓そのものが必要十分な機能性を有しているのはもちろん、作業者の施工のしやすさにフォーカスし、既存の水栓交換・取付に便利な構造を採用したのがKVKのリフォーム向けシリーズ「マルチ水栓」です。過去には既設の水栓ソケットを外さず本体取替ができる「取替専用水栓」をご紹介しました（元記事：「壁裏の配管が古くても安心！壁付混合栓の交換は『取替専用水栓』がおすすめです」）が、便利な機構を備えたマルチ水栓はこのほかにもあります。

アイデアの詰まった「マルチ水栓」のラインナップ

「取付穴ピッチが合わない」を解決！「可変ピッチ」シリーズ

最初にご紹介するのは、浴室用デッキ形水栓の交換に便利な「可変ピッチ」シリーズです。水栓下部のソケットを回転させることで、KF2008シリーズはピッチを100mm、120mmに、KF3011・KF3008シリーズは85mm、100mm、120mmで調整できます。ピッチが合わず取付けできないといった心配がなく、急ぎの対応を要求される現場では特に重宝します。ツーハンドル式とサーモスタット式のラインナップがあり、ユーザーの希望に合わせて選定出来ます。

商品イメージ	商品名	機能
	ツーハンドル台付シャワー混合栓 （KF2008シリーズ）	可変ピッチ（100mm、120mm）
	サーモスタット式シャワー混合栓 （KF3011シリーズ）	可変ピッチ（85mm、100mm、120mm）
	サーモスタット式シャワー混合水栓（KF3008シリーズ）	可変ピッチ（85mm、100mm、120mm）

2ピース構造で取付＆調整カンタン！「楽締めソケット」シリーズ

「楽締めソケット」シリーズは、壁付水栓のソケット部が配管側と本体側の2ピースに分割された独自の構造で、作業効率を大幅に改善させているのが特徴です。従来の壁付水栓はソケットを丸ごとぐるぐる回して締込む必要があるため、近くに天板などがあるとぶつかってしまい、取付けができないことがありました。この点、「楽締めソケット」シリーズはソケット同士および本体との接続部が袋ナットのため、壁内の給水管に配管用ソケットをねじ込んだ後、本体用ソケットを仮締めして水栓本体を取付け、各接続部のナットを締込んで固定すれば施工が完了します。スペースを気にせずに設置でき、水平を取る為の角度調節も容易です。

キッチン水栓と浴室用水栓の一部でシリーズが展開されており、ベストパーツオンラインでは、このうち浴室用水栓の各種を取り扱っております。

商品イメージ	商品名	機能
	壁付サーモスタット式シャワー混合水栓 （KF800シリーズ）	楽締めソケット付き
	壁付サーモスタット式シャワー混合水栓 （FTB100シリーズ）	楽締めソケット付き

取付穴径がわからなくても安心！「取付穴兼用」シリーズ

 

台付水栓の交換であれば、「取付穴兼用」シリーズがおすすめです。主要な水栓メーカーの標準的なワンホール混合栓の適合取付穴径はφ36～38、もしくはφ35～39のものがほとんどなのに対し、カウンターの取付穴はこれより大きかったり、逆に小さい場合があります。こうした場合、別売のカウンター穴径変換アダプターなどを挟んだり、穴を削って取付ける必要がありました。「取付穴兼用」シリーズの水栓には特許を取得したアダプターが付属しており、これらをはめ込むことでφ33〜47mmという幅広い取付穴のサイズに対応することができます（φ33はアダプターなしでそのまま取付け可能）。

ベストパーツオンラインでは、キッチン用ワンホール混合栓（KM5011シリーズ）の3モデルをラインナップしています。

商品イメージ	商品名	機能
	シングルレバー式ワンホールシャワー付混合栓 （KM5011シリーズ） KM5011(Z)UT・KM5011(Z)UTF・KM5011(Z)UTTN	取付穴径φ33〜47兼用

まとめ

必要十分な機能性を備えながら、既存の水栓交換に便利な構造を採用したKVKのリフォーム向けシリーズ「マルチ水栓」。取付穴ピッチの問題を解決する「可変ピッチ」シリーズ、ソケット部の独自構造で取付をぐっと楽にした「楽締めソケット」シリーズ、幅広い穴径に対応できる「取付穴兼用」シリーズなど、お悩みに合わせて選べるラインナップが揃っています。水栓リフォームをもっと楽にしたい施工業者様はぜひ一度ご検討ください。