小さな隙間や目地埋めにはカートリッジタイプが便利

壁貫通部の処理に応じたパテの使い分けについては、こちらの記事でも紹介しています。本稿では、防火区画での開口部の埋め戻しの際、手が届きにくい場所や小さな隙間の充てんに便利な「カートリッジタイプの耐火パテ」をご紹介します。

コーキングの要領で使える耐火パテ『KF-P-C』

カートリッジガンにセットして使用可能

因幡電工の「耐火パテ カートリッジタイプ」（商品コード：KF-P-C）は、同社の 不燃材料認定を受けている硬化型不燃タイプの耐火パテ「KF-P」と基本的な仕様や適用範囲、用途は同じですが、こちらはシリコーンのようにカートリッジガンに装着して使うことができます。通常、手作業で開口部にパテを充てんする必要があるため、狭い隙間や奥行があり手の届きにくい箇所の施工は少々手間がかかります。「耐火パテ カートリッジタイプ」であれば、カートリッジガンに装着した本品のノズルを施工箇所に押し付けるように吐出・充てんし、表面をヘラなどで慣らして仕上げるだけなので、細い目地や隙間であっても非常に効率のよい施工が可能です。

「耐火パテ　カートリッジタイプ」（商品コード：KF-P-C）は１本からご注文承ります。

配管の支持・固定には使えない

コーキングの要領で使用でき、従来の耐火パテで埋められない箇所の充てんに便利な「KF-P-C」ですが、本品はあくまで防火区画向けの埋め戻し処理剤であり、配管の接着および支持・固定機能は備えていません。また、乾燥硬化型である性質上、躯体（骨組み部分）のひずみやたわみには追従しないため、目地部でもシール性が要求されるような箇所にはお使いいただけませんのでご注意ください。

電線管貫通開口部には『タイカブラック  パテエースG』

ベストパーツオンラインではこのほか、カートリッジタイプの耐火パテとして、未来工業の「タイカブラック　パテエースG」（商品コード：MTKB-AG-M）も取り扱っています。変成シリコーンを基材としたパテで、300℃以上の熱を受けると4倍以上に膨らんで延焼を防止します。PF管やVE管、CD管などの電線管貫通開口部の施工に使用することが条件となりますが、壁、床どちらにも使用でき、開口穴形状は矩形・丸形を問わず対応できるのが魅力です。

「タイカブラック　パテエースG」（商品コード：MTKB-AG-M）は1本から当日出荷可能です。

まとめ

各種配管やケーブルなどを屋内に引き込む際、延焼防止の観点から壁や床の開口部は防火性能を有する材料で適切に塞ぐ必要があります。とくに防火区画での開口部の埋め戻しの際、手が届きにくい場所の充てんには「カートリッジタイプの耐火パテ」が便利です。施工性抜群の因幡電工「耐火パテ カートリッジタイプ」（商品コード：KF-P-C）、のほか電線管貫通開口部の施工向けに未来工業の「タイカブラック　パテエースG」（商品コード：MTKB-AG-M）も取り扱っております。用途や作業環境に合わせてお選びください。