マグネットが弱くなっても捨てないで!ビットの磁力を復活させる『ネジマグキャッチャー』
ビットにマグネット機能がないと作業効率が落ちる恐れも
ビスを打つ作業は特に壁や天井を対象とする際には片手でビスを押さえる必要があります。しかし狭所作業など両手が入らない場合には、マグネット機能付きビットを使用すると片手でも安定した作業ができます。普段マグネット機能付きビットを使っていると忘れてしまいがちですが、その機能の低下は意外にもストレスを生じさせます。いつの間にかビスがくっつかなくなってきたビットには『ネジマグキャッチャー』を使って磁力を復活させましょう。
ビスがくっつくのに必要なビットの磁力
そもそも磁石は電流が流れているときだけ磁石として機能する「電磁石」と、何もせずとも磁石として機能する「永久磁石」に分類することができます。つまりマグネット機能付きビットは永久磁石に分類されることになります。
ビットの磁力は低下する
ビットに限ったことではないのですが、永久磁石は磁力が低下(減磁)していきます。永久磁石が減磁する原因は様々ありますが、ビットの減磁を引き起こす原因の1つは温度の上昇が関わっています。温度の上昇に伴って磁力は下がり、最終的には磁力は0になります。(とは言っても磁力が0になるのは数百℃~数千℃なので、通常ビットの磁力が完全になくなることはありません。)高トルクで何本ものビスを打てば当然ビットも熱を持ち、少しずつ減磁していくため徐々にビスがくっつきにくくなります。
参考:磁石ナビ | 磁石が劣化する原因と対処方法 | 磁石のお話
磁力を与えるネジマグキャッチャー
『ネジマグキャッチャー』は2枚のネオジム磁石が内蔵されており強力な磁力を有しています。対辺6.35mmの六角ビットや6.4mm丸軸ドライバーなどに取り付けることで、減磁したビットの磁力を増強することや、そもそもマグネット機能が付いていないビットに磁力を持たせる(着磁させる)ことができます。
ラインナップ
ベストパーツオンラインではお客様からの要望が多いレッドとブルーの2色をラインナップしております。グリーンやイエローもお取り寄せ可能な場合もありますので、こちらの問い合わせフォームに「ネジマグキャッチャーグリーン×2個希望」などと記載してお問い合わせください。
品番 | 色 | 全長 | 適応 |
NMC-1PR | レッド | 27mm |
・対辺6.35mm六角ビット ・6.4mm丸軸ドライバー |
NMC-1PB | ブルー |
鉄粉が付く場合には消磁・脱磁も可能
鉄板にタッピングなどを打ちこむといった現場もあるかと思われます。そのような場合、ビットに鉄粉が付着しないようにマグネット機能が付いていないビットを選択することが一般的です。そのビットに『ネジマグキャッチャー』を使用して着磁させていた場合、『ネジマグキャッチャー』を取り外してもすぐに磁力はなくなりません。取り外した『ネジマグキャッチャー』の側面でビットを擦る様にスライドさせると、完全にではありませんが磁力を元の状態に戻す(消磁・脱磁させる)ことができるため鉄粉の付着を少なくできます。
オーステナイト系ステンレスのビスはくっつかない
オーステナイト系ステンレス(SUS304、SUS316など)にはそもそも磁性がないため、マグネット機能が付いているビットだとしてもビスがくっつくことはありません。そういったビスには『ネジマグキャッチャー』ではどうすることもできないため、ダイヤモンド龍靭ビットなどを使うことで施工効率を上げることができます。ダイヤモンド龍靭ビットの記事もありますので、マグネットが効かないビスを使用することが多い方は是非ご覧ください。
まとめ
本稿では磁力を増強・着磁させることができる『ネジマグキャッチャー』をご紹介しました。たかがマグネット機能と思われるかもしれませんが、その機能が低下すると思わぬところにビスが落下したりして作業効率も落ちかねません。磁力が弱まってきたビットでも、ビスを回すという能力が低下しているとは限りません。磁力を復活させて作業効率アップをするだけでなく、ビット1本1本を長く使うことで、お財布にも地球にも優しい施工をしてみてはいかがでしょうか。
寺島 佳希
最新記事 by 寺島 佳希 (全て見る)
- 安全な電気設備のために!絶縁抵抗計を正しく使おう - 2024年12月25日
- カンタン便利!床下の配管貫通部を断熱補修する最新アイテム『貫通部断熱補修パット』 - 2024年12月18日
- 灯油ストーブを2階で使いたい!2階でも自動給油できる『オイルサーバー』 - 2024年12月11日