都市ガス・LPガス用シール剤の選び方:スリーボンドTB4314DとTB4325シリーズの違いを解説

ガス事業者に信頼と実績のあるスリーボンド社製のハケ塗りタイプガス配管用シール剤について、特に都市ガス・LPガスに対応した「TB4325シリーズ」と「TB4314D」の違いが分かりづらいというお問い合わせを多数いただいております。本稿では、ガス配管用シール剤の選び方として、これら二つのシリーズを耐振動性と耐衝撃性、そして長期シール性能の観点から違いを解説いたします。

ガス配管用シール剤の選定方法

スリーボンド製のハケ塗りタイプシール剤、TB4325シリーズとTB4314Dは、どちらも都市ガスやLPガスの配管に対応しています。しかし、それぞれの選定ポイントは、耐振動性と耐衝撃性を優先するか、または配管の長期シール性能を重視するかによって異なります。本セクションでは、具体的な選定基準について詳しく解説します。

写真1 左:「配管シール剤(品番:TB4325) 」/右:「溶剤揮散型ガス配管用シール剤(品番:TB4314D)」

耐振動性と耐衝撃性に優れたガス配管用シール剤:TB4314D

TB4314Dは、特殊合成ゴムを主成分とした溶剤揮散タイプのガス配管用シール剤です。乾燥後にはゴム状の弾性体となり、配管の組み付け後に優れた耐振動性と耐衝撃性を発揮します。都市ガスやLPガスの配管に最適なこのシール剤は、特に振動や衝撃の多い環境での使用に適しています。ただし、適応口径は15A~50Aまでですので、大口径配管には対応していませんのでご注意ください。また、製造後約2年が有効期限ですので注意が必要です。

「溶剤揮散型ガス配管用シール剤(品番:TB4314)」の画像

耐振動性と耐衝撃性の高い「溶剤揮散型ガス配管用シール剤(品番:TB4314)」は1缶から出荷対応いたします。

品番 使用用途 容量 耐熱温度
TB4314D 都市ガス・天然ガス・LPガス グレー 500g -40~150℃

長期シール性能を保つガス配管用シール剤:TB4325シリーズ

TB4325シリーズは、アルキッド樹脂を主成分とした不乾性タイプのシール剤です。この特性により、塗布後も柔軟性を維持し、配管の長期シール性能を確保します。都市ガスやLPガスの配管で、シールの長期安定性が求められる場合にはこのシール剤が推奨されます。こちらのシリーズは適応口径が15A~40Aまでであり、大口径配管には対応していませんのでご注意ください。また、TB4325シリーズは有効期限は製造後約1年までとなっておりこちらも注意が必要です。

「無溶剤型不乾性ガス配管用シール剤(品番:TB4325/TB4325B)」の画像

長期にわたってシール性能を保つ、「無溶剤型不乾性ガス配管用シール剤(品番:TB4325/TB4325B)」は1缶から出荷対応いたします。

品番 使用用途 容量 耐熱温度
TB4325 都市ガス・天然ガス・LPガス グレー 500g -40~80℃
TB4325B 都市ガス・天然ガス・LPガス アイボリー -40~80℃

まとめ

今回は、スリーボンド社製の都市ガス・LPガス配管用シール剤「TB4314D」と「TB4325シリーズ」の選び方について解説しました。それぞれのシール剤は異なる成分と特性を持ち、耐振動性や耐衝撃性、シールの長期安定性に違いがあります。ガス配管の信頼性を確保するためには、使用環境や求められる性能に応じて、適切なシール剤を選ぶことが重要です。ぜひ、本記事を参考に最適なシール剤をお選びください。

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