飲料水を安全に使用していただくには、赤水の発生を防止することが大切です。赤水は錆が原因で発生する為、特に継手部分の対策をきちんと行わなければいけません。本稿では、今さら聞けない「コア継手」の仕組みについてご紹介します。
赤水を発生させないコア継手の仕組み
コア継手の内部構造
「コア継手」は給水配管に使用する継手です。めねじ部分にコア(ポリエチレン製)を組み込むことによって、ねじ部分を囲うように接続されるので水に触れにくい状態となります。コアによってねじは腐食しにくくなり、赤水の発生を防止する為、安心して給水配管に使用することができます。
二重構造で長期的な対策に期待できる
二重構造の仕組み
Oリングの手前にリップを設けることで、ねじを締め込んだ際にリップが隙間を無くします。この二重構造によって管端とコアの間に水が入らないようにする仕組みとなり、長期的な赤水対策の効果が期待できます。
既存のライニング鋼管を活かす
給湯器の入替工事を行う際、既存の配管にライニング鋼管が使用されている場合があります。ライニング鋼管は、管の内部にコーティング処理がなされている為、直管部分に錆が発生しにくい構造になっていますが、継手部分は鉄部が露出している状態なので防食処理が必須です。そこで、「コア継手」を使用して配管することによって良好な防食ができ、既存のライニング鋼管を活かして施工を行うことができます。
ライニング鋼管接続用タイプのラインナップ
ライニング鋼管接続用は全種類を1個から当日出荷です。
「コア継手」は塩ビを一切使用しておらず、ポリエチレンとポリアミド系樹脂なので、分別することなく鉄と一緒にリサイクルができます。また、継手本体には「脱塩ビ」の表示が施されていますので、配管リサイクルを行う際の識別ができます。
コアソケット
コアエルボ
コアチーズ
コア45°エルボ
コアユニオン
コア六角ニップル
コアプラグ
器具接続用タイプのラインナップ
器具接続用タイプはそれぞれ1個から当日出荷です。
器具接続用タイプは、片側がコア無しになっているので器具や異種管への接続ができます。また、継手本体には鉛レス青銅が使用されており、鉛溶出量を低減するので厚生労働省の水質基準値を完全にクリアしています。
コア給水栓ソケット
コア給水栓エルボ
まとめ
給水配管の赤水防止の為に、継手部分の対策はきちんと行わなければいけません。「コア継手」はめねじ部分にコア(ポリエチレン製)を組み込むことによって、ねじ部分を囲うように接続されるので水に触れにくくし、腐食を防止します。給湯器の入替などで既存のライニング鋼管を活かした施工を行う場合は「コア継手」をご活用ください。