穴あけ工具選びに役立つミヤナガのポリクリックとエスロックの本当の違い
ポリクリックはコア、エスロックはホールソー
ポリクリックシリーズは大口径=コア。最大刃先径310mm、有効長150mmの穿孔が可能ですので、大きくて深い穴あけが必要な用途に使用されます。また、コンクリートなどの固い材料にも対応しているのが特徴です。
反対にエスロックシリーズは小口径=ホールソー。最大刃先径150mm、有効長40mmの穿孔が可能ですので、小さくて浅い穴あけが必要な用途に使用されます。コンクリートなどの固い材料には使用できないものの、用途が決まっている場合は低コストに抑えられるのが特徴です。
ポリクリックにはシャンクはそのままでカッターだけ交換すればいいメリットがある
ポリクリックシリーズは大口径対応とコンクリートなど固い材料に穿孔できる以外のメリットもあります。シャンクはそのままでカッターのみの交換ができるので、とても経済的なのです。カッターとシャンク、そしてセンタードリルが一体になっている他社のコアは、穿孔材料が異なればそれぞれに適合するものを一式用意して都度丸ごと交換しなければいけないので、非経済的なだけでなく作業性も運搬性といった面でも十分なメリットがあります。
品番 | シリーズ | 品名 | 適合 | 刃先径 |
PCSKS | ポリクリック | Sシャンクストレート | 軸径10mm | 49mm以下 |
PCSKSR | SシャンクSDSプラス | 計量ハンマードリル | ||
PCSKL | Lシャンクストレート | 軸径13mm | 50~225mm | |
PCSKLR | LシャンクSDSプラス | 計量ハンマードリル |
※刃先径225mm以上を使用する場合は、Xシャンクをご使用下さい。
エスロックのシャンクは使い回しできないのか?
実はエスロックシリーズもポリクリックシリーズと同様にカッターのみの交換ができるので経済的です。しかし、エスロックシリーズの場合は専用のセンタードリルがシャンクとセットになっているのです。つまりエスロック用のシャンクを1つでも手持ちにあれば、必要なカッターとセンタードリルを用意するだけで兼用して使用できるようになります。
品番 | シリーズ | 品名 | 適合 | センタードリル |
SLSK578 | エスロック | ストレートシャンク | 軸径10mm | SLCD80付き |
SLSKR578 | SDSプラスシャンク | 計量ハンマードリル | ||
SLSKH | ストレートシャンク | 軸径10mm | SCLDT付き | |
SLSKHR | SDSプラスシャンク | 計量ハンマードリル | ||
SLSK | ストレートシャンク | 軸径10mm | SLCD付き | |
SLSKR | SDSプラスシャンク | 計量ハンマードリル |
エスロックシリーズはインパクトドライバーでも使える!
エスロックユーザーなら、「シャンクインパクト(品番:SLSKJD)」は必携の逸品。刃先径35mmまでに限られますが、お手持ちのインパクトドライバーで使用することができます。なお、あらかじめ「ハイスセンタードリル(品番:SLCD)」が付属していますが、必ず穿孔材料に合わせたセンタードリルをお使いください。
金属疲労や電動工具のパワー過多によるシャンクの六角軸部が折れた時の為に、六角軸部のみ交換ができる「シャンクアダプターインパクト(品番:SLADPJD)」をラインナップしているのもメリットの一つです。
品番 | 品名 |
SLSKJD | シャンクインパクト ハイスセンタードリル付き |
SLADPJD | シャンクアダプターインパクト |
まとめ
穴あけ工具で知られているミヤナガですが、ポリクリックシリーズとエスロックシリーズでは穿孔径が異なります。ポリクリックシリーズはコア=大口径、エスロックシリーズはホールソー=小口径というように用途が変わってきます。よって、様々な径の穴あけを行う施工業者様にとってはポリクリックシリーズ、特定の材料や径の穴あけを行う施工業者様はエスロックシリーズをオススメ致します。
永井達也
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